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【友情の総重量】ともだちこれくしょん #毎週ショートショートnote

初めて手にした“友情の証”はプロフィール帳だった。
かつての女子小学生がこぞって書きあっていた、カラフルでファンシーな1枚の紙切れだ。名前や誕生日、好きな食べ物や将来の夢などの項目を書き込める。好意の基本が共感にある女子達には定番の一品だ。

「その次流行ったのが交換日記で〜、高校の時はメモとか手紙とか回してた」
「ルーズリーフをハートの形に折ったやつとかね。何でかわざわざ授業中にこっそりやってた」

学生時代のあるある話に花が咲く。
多くの女子高校生がリプトンのパックティーを延々飲んでいた時代の事である。

「そんで、ケータイ持ってる子増えてきた頃だよね。スマホじゃなくてパカパカのやつ」
「折りたたみケータイね。私高校の入学祝いで買ってもらった」
「うちは中2の塾通い初めた時だな〜」

形は変われど、人と繋がりたい、繋がった証を残したいという願いは不変なのかもしれない。

「でも結局、友達の総重量は手のひらに乗るサイズまでって事かもね」


こちら参加させていただきました(本文410字)
どうでも良いけど私は午後ティー派でしたし、現在はもっぱらブラックコーヒー。





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