ソロ活人間として

私の中に、”ソロ活人間”としての自我が芽生えている。
”ソロ活” とネット検索すると、「主に外食やレジャー(行楽)などを、友人や家族と連れだって楽しむのではなく、あえて単独で楽しむこと」と定義されている。なるほど。

私は一人暮らしをしているので、生活は基本的にソロ活である。
自分のために自分で料理をして、一人で食べて、一人で寝て、起きる。
ランチにも飲みにも一人で行くし、見に行きたい映画やライブを見つけたら、基本的にチケットは一枚で申し込む。
なので、敢えてソロ活と銘打っても、正直あまり非日常感はない。

私がソロ活に興味を持ったのは高校生の時で、きっかけは失恋だった。
当時付き合っていた相手から「他に好きな人ができたし、何ならその人と結構いい感じになれちゃった」と告げられ、謎の義理堅さを発揮した当時の私は、こともあろうか二人の見守り役を務めることになってしまった。(ばーかばーか。)
私を捨てて(?)次の相手と幸せそうに過ごす好きな人を横目で見つつ、「私は一人でも、いやむしろ一人になってからの方が、充実して過ごさせてもろてますけど何か!!!」とアピールするために、一人で映画やらラーメンやらに頻繁に出かけていた。
一種の拗らせでしかない。
それにしても、通っていた高校はそこそこの都市部にあったため、学校帰りの寄り道として充実した過ごし方を探すのは楽しくもあった。

高校を卒業し、大学に入って一人暮らしを始めた。
当時好きだった人のことは時間と共に忘れて、サークルに入って、新しく友達が出来た。
プライベートが充実したからか、わざわざ休みの日に一人で出かけることもしなくなった。
そんな風に過ごすこと3年。
めちゃめちゃ打ち込んでいたサークル活動から引退し、大学4年目を迎えた私は、就活に身を投じ、はっきり言ってあまり元気がなかった。
(別にここでは詳しく書かないのだけれど、就活を終えてみて思う。あの制度はどうかしてる!!)
サークル現役時代は週3日会えていた友達との距離も開き、スケジュールに空白はできたものの、エントリーシートやら企業説明会で何となく時間はつぶれていく。
おまけに、私が想いを寄せていたサークルの同期には恋人が出来ていた!!(またかよ)
これじゃダメになってしまう…。
そう考えた私がふと思い出したのが、ソロ活だった。

元々、江口のりこさん主演の『ソロ活女子のススメ』が好きで、よく見ていた。(一人暮らしの晩ごはんのお供に流しておける番組として最適解だと思っている。)
自分の置かれている状況を見渡せば、高校生の時より軽いフットワーク。かけられる予算もそこそこある。
これは。
やるしかない。

そんなこんなで、数年のブランクを経て、私の ”ソロ活人間” としての人生が始まったのだ。

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