1.年収1000万↑クソブス女、婚活準備をする②

さて、ここからは結婚相談所での具体的なやり取りが始まる。初回面談はZoomで行った。いわゆる「カウンセラーのおばちゃん」が出てきた。笑顔を作るのがかなりうまいな、という感想を抱く。カウンセラーのおばちゃんは「自分は喪女だったけど結婚できたから大丈夫」みたいなことを言っていた。私は喪女未満……というか女扱いしてよいのかどうか迷うくらいのクソブスなのだが、大丈夫だろうか。それにカウンセラーのおばちゃん、ちょっと年はいっているけれど、二重だし、私と同じくらいの年齢のときは私より美人だったに違いない。というか私よりブスなやつなんているのか…?しかし、そこはプロのカウンセラーである。そんな不安きっとわかっていただろうに、おくびにも出さない。

さて、婚活するにあたり、相手の条件をいろいろ聞かれる。年収とか住んでる地域とか年令とかその辺である。婚活女子が自分の年収超えを希望してしばしば炎上しているのは知っていたが、私の年収を考えると、自分の年収超えとかさすがに現実的ではないだろう。かといって自分の給料をあてにしてもらっても困る。今後働けなくなる可能性だってゼロではないのだ。でも、いくらくらいが相場なのだろうか。

ここで考える。婚活市場での女子はまず容姿・年齢での評価が一番だ。年収はさほど重要視されない。私の場合年収でのプラス分は容姿で大幅にマイナスされるだろう。平たくいえば同じ年収1000万の男性は私を選ばないと思う。では私の容姿のマイナスはいくつくらいだろうか?

「年収500万くらいは欲しいですかね…」

私はカウンセラーのおばちゃんにそう答えた。願望でもある。というか弟がそれくらいだったので、多分これ以下だと母親が嫌な顔をするだろう。それに、それ以下の年収の男だと、ぐっとまともじゃないやつが増えそう。学歴のスクリーニングと同じで足切りラインだと思う。
しかし年収500万でもそうとう厳しい戦いだろうな、とはわかっていた。私の年齢帯の一般女性の年収は300~400万がほとんど。それをちょっと超える500万くらいの男性なんて引く手あまただろう。たとえ年収1000万円あったとしても私みたいなクソブスを選ばないと思う。そう思っていたが、カウンセラーのおばちゃんもプロである。

「そうですね~」

と表情を変えず、納得している風であった。表情が読めない。すごいな、と思った。たぶん「こいつこの容姿で高望みしやがって」とか思ってるんだろうな。
そもそも、容姿で評価される女もたいがいだが、年収で評価している女もクソだなと思う、まあ、でも数値化されているだけましか、美人かどうかなんて数値化されていないから、よくわからないし。クソブスは一体何点くらいなんだろう。しかし、就活とおんなじで、他人の評価ですべて決まる世界のなんと辛いことか。自分がどんだけがんばっても誰かに認めてもらわないと何の意味もないのだから。

とりあえず、準備編はここまでです。次回から婚活がさっそく始まります。

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