久しぶりの講演
6月22日に友人からの依頼で大会特別講演なるものを発表しました!
この世界に戻ってきてからこういう聴衆の前でお話しするのは初めてでしたが、
何よりも研究現場から離れて数年が経っているので自分のデータもだいぶ過去のものになり。。。
今回お話ししたタイトルは以下の内容でした。
運動介入後の筋の変化〜超音波画像を中心に〜
ということで私が主に行ってきた超音波エラストグラフィに関する話題を中心に行いました。
超音波エラストグラフィというと大きくStrain ElastographyとShear Wave Elastographyに大別されます。
これらの特徴などを整理するとこのような感じになるかと思います。
Strainはその意味の通り「ひずみ」ですので我々が一般的に表現する「張り」を評価していると言っていいかと思います。
一方でShear waveは「せん断波」の伝播速度というところで、物質的な評価をしている印象があります。
こんな感じでElastographyの原理を整理した後に私の研究結果を中心にちらほらとお話をしました…内容はちょっと割愛をしてこちらのresearchmapから漁っていただければと思います。。。
私はどちらかというと前者のStrain Elastographyを用いた研究を中心に進めていました。
いくらか研究から離れていたこともあり現状を把握したいと思い、
論文報告数の推移やどういった研究が行われているのか整理をしました。
まず発表本数の推移ですが、
確かに私が研究を始めた2010年代前半ではStrainもShear waveもそんなに本数としては大差がなかったのですが、
2014年あたりを境にShear Wave Elastographyの研究報告が一気に増えてきました。
これについては具体的にどうとは言えないのであくまで主観なのですが、Shear Wave Elastographyの最も大きな利点である定量的な評価というのが影響しているのかなという気がしました。
研究内容として論文タイトルの単語をテキストマイニングした上で、
頻出回数でランキングをつけるとこのような形になりました。
(Elastographyなど機器にまつわる単語は除外)
両機種ともにStiffnessやassessmentという単語が上位に来ていることから、
「ある状態の筋を評価する」
という点ではその成果が溜まりつつある印象を受けました。
しかしながら
「筋硬度が意味するものは何か」
「筋硬度がわかることによってどういう発展性があるのか」
という部分についてはまだ断片的な結果であるため、
今蓄積されつつある基礎データをどのように活かしていくのかというのを考えていくフェーズに入りつつあるのかなということを言及して講演を終えました。
久しぶりの講演でしたがこのようなアウトプットの機会を得られたことで、
自分の中の考えを整理することができましたし、
今後はこういう点に焦点を当てなければいけないのだということを見つめ直すきっかけになったと思います。
いろいろと研究を進める上での課題も多くありますが、
ひとつひとつクリアしてまた研究成果を発表できればと思います。
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