見出し画像

困難ケース〜透析と精神疾患

皆さんこんばんは♪

いつもソーシャルワーカー21の記事をご覧くださり、誠にありがとうございます!!

以前「困難ケース」についての記事を書きました。

その中で触れた社会人2年目で経験した「困難ケース」について記事を書こうと思います。

「困難ケース」の基準は人によって基準が変わります。

医療ソーシャルワーカーのキャリアやキャラクター、所属している組織によっても基準は変わります。

当時のソーシャルワーカー21と所属する組織にとっての「困難ケース」になります。

このケースを担当したことで「医療ソーシャルワーカーを続けるのは無理だ」と思い、逃げ出したくなった経験がありました。

本来2年目の医療ソーシャルワーカーが「難しいと感じるケース」にぶつかったとき、上司や先輩の医療ソーシャルワーカーが助言や担当変更をするはずですが、残念ながらそれをできるキャリアの医療ソーシャルワーカーが不在でした。

そのため福祉職の方が読むと「そこまで困難ケースではない」と感じるかもしれません。

ソーシャルワーカー21も記事を作っていて、今対応しているケースの方が難しいと思いました。

その「困難ケース」を紹介する前に、前回の「困難ケース」の記事について簡単に振り返ります。

『困難ケース』を生み出す要因が3つ
1️⃣対象者側の問題
2️⃣社会の問題
3️⃣支援者側の問題

1️⃣支援される側の患者さんの問題

患者さんの病状や考え方(価値観、病気の受け止め)です。

病状の問題は医療ソーシャルワーカーが治療するわけではなく、考え方は患者さんが正しいと考えていることが、社会的に認められらない考えの場合だったときです。それを訂正できない状況。

2️⃣については、社会や法律の問題

例えば社会資源の不足や地域の偏見。

とてもわかりやすい問題ですが、法律の改正や、社会資源を新しく作ること、一度偏見を持った人の考え方を変えるのは時間がかかります。

3️⃣については、医療ソーシャルワーカー側の問題

不適切な対応をしてしまった結果『困難ケース』が生まれる。

医療ソーシャルワーカーの都合で支援する、患者さんの意向を無視、意味のない支援を続けると患者さんとの援助関係の破綻が起きやすくなります。

そしてソーシャルワーカー21が経験した「困難ケース」は1️⃣2️⃣3️⃣全部該当します。

プライバシーの問題があるため、情報は配慮した形にしています。

事例
40代、男性。主病名:統合失調症。20代で発症。就労経験は数年あり。十数年精神科病院で入院(ソーシャルワーカー21が以前勤務していたB病院です)。その後グループホームに入所。数年で退所して、アパートで一人暮らし。十数年間入院していた病院に通院を続けていた。家族は同じ市に兄と姉が住んでいて協力を得られている。障がい年金受給。足りない分は生活保護で賄っていた。

ソーシャルワーカー21が担当したのはアパート生活後です。特に問題なく、新人が担当しても差し支えないという判断で担当となりました。

ソーシャルワーカー21が新人当時は問題なかったケースです。しかし担当になった直後に透析導入となりました。

この透析導入が「困難ケース」の始まりでした。

ここから先は

3,326字

¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?