宗教や信仰についての雑記 #206
◯赤の女王
先日、赤の女王仮説の話を聞きました。
赤の女王仮説とは、生物学における進化の理論の一つで、進化が常に進行している環境において種が生存し続けるためには、絶えず進化し続ける必要があるという考え方だそうです。
この名前は、ルイス・キャロルの小説『不思議の国のアリス』に登場する赤の女王に由来しています。女王はアリスに対して、「ここでは、走り続けなければならないのよ。そうしないと、元の場所に戻ってしまうの」と言います。これが、進化の競争が常に続いているため、種は他の種や環境の変化に適応するために進化し続けなければならないということのメタファーとして、この説の名に使われてる、とのことです。
赤の女王仮説は、捕食者と獲物、寄生者と宿主、または病原体と宿主の関係など、さまざまな生態系の相互作用において観察される現象を説明するのに役立っていて、進化は単なる適応の過程ではなく、他の生物との相互作用によっても影響を受けるという点を重視しているようです。
宗教的な観点からは考えると、人の心もこれと同じようなものではないかとも思えます。
油断していると己の内に住む敵に打ち負かされて、心を乗っ取られてしまったり、弱さや愚かさといった病(7つの大罪や三毒など)に蝕まれてしまったりします。だから常に警戒や努力を怠らないようにしなければならりません。
そして自他の状況は常に変化しています。その変化と共に新たな敵や病が現れてくるので、我々はそれに対処するために、常に心を進化させてゆかなければなりません。
その力を得るために、瞑想や祈りがあるのかなと、そんな気もしています。
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