「バナナの魅力を100文字で伝えてください」を読んで。

前々から気になっていた「バナナの魅力を100文字で伝えてください」を読んでみたので感想を。


"伝わらないことは存在しないことと同じ"


まずこの言葉に驚かされた。
言われてみれば当たり前だが、言われるまでは考えてもいなかった。例えば、Aさんが良いものを作り、「これは絶対に売れる!」と確信しても売れないことは往々にしてある。それはAさんが影響力がないだけでなく、そもそもその商品を上手く伝えられていないことにある。いくら良い商品でも誰も知らなければ売れるわけがない。
これは何も商売だけでなく友達と話す時にも通ずるものだと感じた。
例えば仲の良い友達には「話さずとも私の気持ちを分かってくれるはず...」という思いがある。でも大抵の場合それは上手くいかない。
やはり伝えることは大切だと改めて感じた。

ではどうやって伝えれば良いのか?

この本で著者はさまざまな法則を紹介しているが、私が特に納得できたものを紹介したい。

  1. 比較の法則
    "魅力や価値は比較すると明確になる"
    「見た目はイマイチだけど、味は美味しいよ!」と言ったことはよく見かけるフレーズだが、これも比較が用いられている。単に「美味しいよ!」と言われるよりも比較を用いた方がより美味しさが伝わってくるように感じる。
    予備校などでも「前年度より〇〇大学合格者は〇〇人アップしました!」のように比較を用いて宣伝してるのもその例だと思う。これは直感的でとても納得できる法則だったので取り入れようと思う。

  2. 言い換えの法則
    言い方一つでプラスにもマイナスにもなり得る。
    よくあるのは「自信がない」ではなく「謙虚である、慎重だ」のようなものだろう。何か物事にチャレンジをしてみて失敗したとする。ここで「せっかくチャレンジしたのに失敗してしまった...」と思うのではなく「チャレンジしたからこそ新しい課題が見つかった!」と思えば気持ちも明るくなる。
    よってこれは人に伝える時だけでなく、自分自身に言い聞かせる意味でも大変有用であると思う。
    さらに著者は「極端語(例えば「いつも」や「いったい」など)は否定を強烈に後押しする言葉である」とも述べている。
    これは私自身の経験としても「言い過ぎてしまったな...」と反省することがあるので、今後は意識していきたい。

  3. 数字の法則
    以下の二つの文章を考えてみる。
    a) この水は厳選された水源地から採取された水です!
    b)この水は全国数千個の中から厳選された水源地から採取された水です!

    どちらの文章の方がより特別感があるでしょうか。もちろん人それぞれの意見がありますが、bの方がより特別に感じるのではないかと思う。数字がつくだけで私たちはよりイメージがしやすくなり、特別視しやすくなる。
    さまざまな企業も数字を強調することが多いが、それはこのためなのかなと感じた。
    数字は分かりやすく直感的である一方で、しっかりと見極めないといかないものでもあるからそこは区別していきたい。

当たり前のように実践できていることもあれば、全く知らないこともあってとても楽しく読めた。これ以外にもたくさんのことが紹介されているので是非とも手に取ってみてほしい。

以下あとがき
本の感想を書いたのは初めてだったのでこんな感じでいいのか?という感じだったがなんとか書き上げられて良かった。
社会人はもちろんのこと学生でも「伝える」スキルは必須で、だからこそ全年齢の人が読む価値のある本だと思った。
何度も読み返してより自分のものにしていきたい。

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