夜更けて、ちいさなお手紙。
あなたは やさしい。
そのやさしさが ときに 自分を縛り
辛く重く 怖れをもって
襲いかかる夜もあっただろう。
どれほど冷たい夜を渡ってきたことか。
どれほどの、凍り付いた思いを抱えていただろう。
だから
あなたは、平然と通り過ぎては行けなくて
道端の花の話を座り込んで聴いたんだ
時に 雨風に打たれ
時に ひとの手で刈り取られ
絡まったあらくさの中で
一輪咲いた花の嘆きを ずっと聴いてた。
自然の理とほうってはおけず。
あなたのやさしさは ガラスのように
もろくて尖るこころを溶かす
同じ悲しみを持つひとの叫びを
あなたは受け止めて また泣き出す。
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