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もう いない

ねこさん


にゃに?眠いの。。
どうしたら こんなに丸くなれるの?

そう、、眠いね。
そう言って いつまでも眺めていたのはいつだったかな?
また 長い旅にでたまま 帰らなくなった。
勝手口の扉を開けると 何処からともなくきてたのに
もう なんにちも来ない。

どこ いったの?

何度 繰り返しても 慣れないよ。
そのたびに うちの子にできればいいのにって
無駄なたらればを繰り返す
夏の猛暑も冬の凍てつく夜も 家に入れると
必ず戸口を開けておかないと
パニックになった
雪降る夜も。

どこに帰るのか そこには もう姿はなかった

ねえ
ねこさん
さみしいよ。

また
姿が見たい
撫でて話がしたい
からだを丸くして
もたれてきてた
あの重みが 心地よくて
時を忘れて語り合った
にゃあ と言うだけだったけど
背中を丸めて 飛び上がるようにすりよって
あちこち 頭をこすりつけて

いつかは 小鳥をくわえて帰ってきた
ぽとっと 落として にゃあ と鳴いて
あの時の顔 忘れないよ

いつも
そこにいたのに

そうして
またいなくなったんだ
どこへ

どこへ行ったの?


今度 どこ行こうかな


遊んであげてもいいよ


ねえねえ ふにゃふにゃ

ねことの小さな物語 ①
あしたが ずっと続くと信じていたい。
でも
ありえないとも知っている。
別れは ひとの人生を左右する。
別れには どれだけ時間がかかっても慣れない。
姿なき別れは まだ希望があるか。
いつか帰るという。。。

一縷の望みを もっていいのかな。


さみしいよ。

もし 心に留まって下さったら、、、本を出すと言う夢に使わせていただきます。