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「十分間の夏休み」「神と夜明け」を書いた経緯のようなもの


商業デビュー作品「十分間の夏休み」収録中
ジュニア版「十分間の夏休み」収録中


第1回あたらよ文学賞佳作「神と夜明け」掲載

たくさん出した公募で評価していただけたのはこの2作品なのですが、書き方が全然違ったなあと思いました。そのため覚書を兼ねて春の連続投稿キャンペーン記事にしようと思います。

十分間の夏休み

こちら、実は最初は「坊っちゃん文学賞」に出した作品でした。確か三次選考通過作品あたりから発表されていたと思うのですが、突破できませんでした。一次も通っていなかった可能性も高いです。
過去の受賞作品などもいくつか読んで、ある程度の傾向と対策を考えました。

こちらの作品はわりとプロット的なものをよく考えて何日かかけて書いた覚えがあります。
一週間のお話なので1日で何文字程度、この日にはこんな出来事……など考えてから書き始めました。ちなみに坊っちゃん文学賞は4000文字以内でした。うまく収まらず、感情等を書き込めないあらすじ的な作品になってしまったと今は思います。

その後ノベマのコンテストの存在を知りました。未発表作品でなくともよいとのことでした。
私は高校生が主人公のお話はほぼ書いたことがなかったのですが、「この作品はノベマ向けでは?」と思い、出してみました。そこで、坊っちゃん文学賞では描写したくても文字数の関係でカットした部分などを付け足して応募しました。
結果は落選でした。が、最終選考に残っていたということで、コンテスト拾い上げからのアンソロジー収録という幸運が。
さらに描写を丁寧に、とのアドバイスをいただき改稿をしました。文字数がさらに1000文字ほど増えました。
ちなみに、ジュニア版では人称を変えたり主人公の年齢を変えたりなどしています。

神と夜明け

ジャンル不問のあたらよ文学賞という文学賞が創設されたと知り、面白そうだなと興味がわきました。テーマは「夜」。締め切り間際までどんなお話を書こうかなーと考えていました。が、なかなかお話が思いつきません。ジャンル不問なので「なんでも書ける」と思うと余計に書きたいお話が絞れない感じでした。
締め切り一週間を切ったあたりで「さすがに今回は無理だ」とほぼ諦めていました。

これとは別に、私はpixivの百合文芸のためのお話として弥生時代~古墳時代あたりのお話を考えていました。そのあたりの妄想を色々していたところ、どういう経緯かは忘れましたが「じょもにゃん」を思い出しました。猫ちゃんの顔のような形をしたかわいい土偶です。(縄文時代に猫がいたかはわかっていないそうですが)
「そうだ、海を越えて猫ちゃんと一緒にやってきた少女との百合話にしよう」
そして家にあった雑誌「建築知識」の縄文時代のページを見てぼーっと妄想をしていました。
唐突に「神と夜明け」のネタが浮かびました。このnoteのタイトルが「経緯」なのに、そのあたりの経緯は全く覚えていません。なぜ猫が稲になったのだ。
それが締め切りの3日前。

この時は「父親が逃げろと言って去っていった」「海の向こうからやってきた少女が稲を伝える」「主人公の少年が少女とまぐわおうとした自分の弟を殺す」くらいしか考えていませんでした。結果的に11000字くらいになったのですが、半分くらいの文字数で書き終わると思っていました。

が、書き始めたら色々なエピソードが出てきました。予定になかったお母さんや妹や長や長と不仲の男や少女のお父さんまで出てきました。びっくりしました←。
しかも最後に主人公の少年があんな決意をして終わるとは。

書き上がったのが締め切り数時間前だったのでかなり焦って応募した覚えがあります。
一通り書けてから応募するまでに何回も見直ししておかしなところは直したのですが、講評で「展開がアバウト」「この文字数でやるのはきついのでは」「尺が足りないのでは」など指摘されていて「いや、本当にその通りです( ;∀;)」と思いました。
が、その時の私の実力は出しきれたかなと思っています。私は色々なところでぼやいてますが文章を書くのがあまり得意ではないので、あれ以上の時間と文字数があってもあれが限界だったかなあと。そのため後悔はないです。指摘されたところは今後精進したいなあと思っています。

私の小説の書き方

というわけで、私は傾向と対策を練って内容を細かく考えてから書いた作品と、書きたいものをほぼライブで書いた作品、どちらも評価してもらえたことになりました。
これは私にとってはありがたいことでした。私はたくさん応募したことがありますが、ほとんど一次を通ったことがありません。
「小説の書き方はこう!」「私はこの書き方じゃないとだめ!」と思い込まなくても大丈夫だというのは心が軽くなります。

が、私は長編がうまく書けません。多分プロットを作れないからです。
私の好きな有川ひろ先生はほぼライブで書いているそうですが、私はプロットをきちんと作らないと長編は書けないだろうなと思っております。これは今後の課題です。

以上、ふたつの作品ができた経緯などでした。




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