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小説「西洋菓子店プティ・フール」感想

直木賞作家、千早茜さんの「西洋菓子店プティ・フール」を読みました。

積んでた本で、先に娘が読んじゃった本です。

土曜の午後、お昼ごはん食べたら子どもたちは、それぞれお友達と遊びに行ってしまい、一人時間ができました。

お昼過ぎ、窓を開けると気持ちの良い日差しが差し込んできます。そんな中、最初はソファで読んでいましたが、途中から床に座り、最後はクッションをまくらに半分寝ながら読みました。だんだん姿勢悪くなりますね。

一気に読みました。(以下 少しネタバレしてます)

主人公は、フランスへお菓子作り修行に行ったこともあるパティシエールの亜樹(あき)。
現在は婚約し、祖父の菓子店プティ・フールを手伝いながら、自分の店も出したいと頑張っている。

亜樹の周りの人たち目線のお話が、それぞれあって連作短編集になっている。

婚約者、元職場の後輩の男の子スミ、
スミくんに片思い中のミナ、プティ・フールの常連さんのそれぞれの話。

微妙にそれぞれの人物が、話に絡んでくるのが面白い。
あぁ、この場面のとき、こんな気持ちであの人は、お店に来てたのね。とか。

私は結婚して子供がいる母親なので、亜樹のじいちゃんの気持ちの方が理解できるんだけど、
やっぱり人って、なんかかんかあるよね。
いつも楽しそうな人、なんにも悩みなんかない人はいないよね。と改めて思いました。

そうそう、「した後」よりも、「セッ◯ス」って
表現ありました!キャー! でも、エロい描写はありません。

「爽やかなかわいい話」ではなかったです。
全部読んでないのに、言ってはいけませんね。

あと、主人公の亜樹が、私はあんまり好きではないかなぁ…
美人で、フランスに留学して、弁護士の婚約者
がいて、歳下イケメンにも片思いされて!!

くぅぅ、うらやましいぜ!!

独立して、自分の作ったスイーツを食べてもらいたい!という夢に向かって真っ直ぐすぎて、眩しいんですよ!
キラキラしてる。
なんか周りの人たちが可哀相に見えました。 
振り回され感があります。

「ちはやふる」の千早を思い出しました。

競技かるたのお話なんですが、
ちはやに、周防名人が言うんですね。
「君おもしろいね。かわいくて へこたれなくて 前向きで 友達も彼氏もいて クイーン(かるた日本一の称号)にもなりたいの?」
「なれないよ」

なかなかな台詞です。印象に残ってます。
周防名人にもいろいろあって、悪い人ではないんですよ。

って、私の場合は完全なひがみですね!!
私は根が陰キャでひねくれているから、こんな風に思うんですね。
ああ、こんなこと書いていいんだろうか。。。

ダークサイドです。(シスの方です)

主人公には共感できなかったけど、ミナちゃんとスミくんのお話がかわいくて、弁護士さんの話もよかったです。商店街の弁護士事務所って
よろず屋みたいだなぁと思いました。

それから、亜樹はテイクアウトだけでなく、イートインもできるケーキ屋さんにこだわっています。目の前でソースをかけたり、温かいスイーツを出したり、作りたてを提供する。

↑ こちらは共感です。
以前、お菓子作り講座に参加した時、パティシエの方が言われてました。
できたてのスイーツが食べれるのは、パティシエだけって。 ほう。そうなんだ!と納得したのを覚えています。
だから、開店からずっと形が崩れないように、味が落ちないように考えてスイーツは作られているってすごいですね。

読んだらシュークリーム食べたくなります。

以上です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。








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