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ずぶ濡れ

雨に降られてお家に帰る 小さい頃を思い出す ずぶ濡れでお家に着くと お母さんがタオルを持ってきてくれる それがとっても嬉しかった だから雨の日が好きだった 父親が家にいる日が好きだった いつも怒ってる怖い父親だったけど それでも父親の仕事が休みの日は心がウキウキした

    • 浅瀬

      バラのような恋 湿るほど握り 君を待っている それは気づいた 8度目の波の音 いつまでもどこまでも行く 馬鹿らしいなとは思っているけど せーので足を出す もう少し寒けりゃ寒がれたそんな夜 また1歩進んでく 幸せの浅瀬でちゃぷちゃぷと遊ぶ君の裾 少しの勇気があれば この先もずっと あなたのつめものになる 悲しくて泣くような正しさでぶつ どうでもいいから枯れていく 夢の中ばっかでバスを待つ 私は太陽じゃない 汚れた嘘がある 影を隠せないあなたが幾つも愛おしい

      • くつした

        あなたのことを想って選べるのはくつしただ 少しだけオシャレするのは決まってくつしただ 服や聞いてる音楽で君に向けたオシャレをするのは気が引けちゃう 些細だ、でもくつしたがちょうど良い 靴を脱ぐご飯屋さんでやっと気付けるようなオシャレがわたしには似合う 頼んだメニューが届くまでのお冷の時間をギリギリ潰せないくらいの話題にはなる、くつした でもあなたとわたしはいつも2人きりじゃないから、このくつしたの話になることなんてそうそうない でもそれでいい くつしたばかりで

        • いたします

          お夕食を早めに済ませて、外に出ました。 掃除やお洗濯はまだですが、もう良いのです。済んだことです。 空は赤い色をしていました。綺麗なグラデエションで上へ行くほど段々と青になっています。いつか、そのグラデエションの真ん中の色は白なんだと、教えてくれた友人を思い出しました。その色が黒くなっていくのを見つめながら歩きました。 色が変わるのはとてもゆっくりでした。人や定刻を待つよりも、長く感じました。今まで散々、眺められ、なぞられた夕暮れの空でしょうが、その色だけを見守り続けた

          いやらしい

          子供には優しく笑いかけられるなんていやらしい 適当な言葉で綴る悪口なんていやらしい 食べられる所だけを選んで食べるなんていやらしい 目覚まし時計を設定するなんていやらしい 生きているなんていやらしい

          いやらしい

          はじめての

          普段、ろくに研ぎもしない米を今日は熱心にやった。気付いたら、水がとろみを持つほど白く濁っていた。指先は冷えて、ビリビリした。ちょうど春が真剣になりはじめた頃なので、それは涼しく、心地よかった。ただ、同じ刺激が続いた後の、あのビリビリはなにかに似ている。意識を指先や肌の1点に集中させ「そこだ、そこだ」と思いながら、いざ触れるときはそっと軽くだけ。それでも集中をやめないで長いこと触れている。ずっとそんなふうにしていて、やっと離した時、その時のビリビリ。似ている。

          はじめての

          中実

          他人は自分を映す鏡って聞く 今までの感覚だと人と長く深く関わるほど、その人への感情は複雑になる 簡単に単純に好きだけではいられないし、「好きなところ」「嫌なところ」なんて冷静にいられない むしろその場限りの人の方が、心から愛せるんだ きっと電車のそこの席に座っている人に向けて「愛してる」という方が今までのそれよりもよっぽど自分の中で腑に落ちる、実際その人と一生を添い遂げたっていいと本気で思える 甘い実に寄せられたけど、中の種は食べづらい 自分がそんな人だから

          行き止まり

          もしも私に運命の人がいるのなら 私はその人を夜道つけるような人でしょう あなたが振り返ってもいいように その場面には不自然なほどにナチュラルなメイクで もしも私が運命の人というのなら 私は私を生きれなくなっていくのでしょう あなたが縛った私をおとりにして 他人がそばにいる独りに浸かりあぐらをかくでしょう だってあなたは運命の人だから その先はない 必要がない 優しく笑ったように見えた 遠く手を振ったように見えた でも ずっと君は空を見ていた 僕を見て

          行き止まり

          点滅する星

          周辺視野と中心視野ってのがある。視界の隅とか言われるのが周辺視野。人がものをよく見ようとするときは中心視野でものを捉えようとする。でも周辺視野のほうが光の強弱には敏感だそうだ。だから、ものの動きだとか光の存在を受容するのには長けている。逆に中心視野は色を識別するのに優れている。視界の隅のほうがよく光って見えて、それを見ようとすると光が鈍ったり見えなくなったりするらしい。体験したことはないけど、妙な納得感があった。隅にあったはずなのに、追いかけてしまったものもあったし、追いかけ

          点滅する星

          デザイナー

          美しいと思うもの、美しいと思いたいもの 好きなもの、好きでいたいもの 意外と違うと思った。 これを美しいと思う自分でいたい、これを好きな自分でいたい、理想の自分についてなんだとおもう、そうして自分をデザインしていく だけどそんな自分もそう思わされているだけのような気もする 誰かのお守りになるような曲がつくりたいと思ったことがあったけど、違うとすぐ思った それならお守りを作ればいいや 色んなことで誤魔化してきたけど、なにやってんだろう、なにがしたいんだろう

          デザイナー

          偏見に助けられている

          「普通に考えて」に今まで傷つけられてきたけど 同じくらい 「普通に考えて」に助けられている 普通に考えて、偏見なんて悪いことだけど 悪いことしてるやつがいた方が気が楽だ 僕はなんにも悪くない、悪いのはいつも僕以外だ 普通に考えて

          偏見に助けられている

          日記

          2/8 仕事。 なんか悪いのがついてるってお客さんに言われた。わたし「見えちゃうから」って言ってた。取ってもらったっぽい。 帰り道、久しぶりに青信号渡るために走った。間に合わなかった。 2/9 休みだけど、珍しくスッキリ目が覚めた。散歩して本読んだ。 曲のドラムができてきた。構成して、2月中には完成させる。 昼寝した、さみー。

          日記

          日記をつけてみる。 今日は仕事にいった。家を出る1時間前に起きる。 仕事。やんなきゃなーってことが全然終わんない日だった。出来なかったっていう感想が残るからすごいストレス。肉体的な疲労よりも、こういうストレスとか、人間関係のストレスみたいな精神的な疲労のほうが後をひく。でも久しぶりに仕事が本気で嫌になったのがなんか嬉しかった。 行きと帰りの電車で人から貰った本を読んでる。本を貰ったりあげたりってすごく好きだ。 家に着いてからはいつも同じ。飯作って、食って、風呂入る。最近

          どうしようもない気持ち

          父親にはよく怒られた。叱られた。 なぜ怒らせてしまったかは覚えていないが、ひと通り叱り終えた後の沈黙はよく覚えている。 そんな時、僕はくだらないことを質問した。 『この水は飲んだら良くない?』 『父ちゃん、明日仕事?』 『この壁、元からこんな色だったっけ』 会話することが目的だったのだと思う。心は彼を敵だと言っている。脳がそれを否定するために、必死に会話をつなぐ。ほら、こんなに普通に話ができている、僕の言うことを聞いてくれている。味方だ。味方だ。 そうして心の騙し方を

          どうしようもない気持ち

          風呂死生観

          お風呂掃除は私を考え込ませる。 風呂の方も頬を赤らめてる。 死にたいわけじゃないけど、立っているのが嫌になった。寄りかかって、体重を少しずつ預けて、もうすべて渡してしまいた。い、 今の私は何も考えなくても生きれてしまうから。もし生き抜くことで頭がいっぱいならそれはとても清潔に思えた。 結局、他人のものを欲しがってしまうから。「ただ眠りたい」「ただ生きのびたい」「ただ死にたい」きっとみんな同じだ。「ただ〜したいだけなのに」なんて謙虚にみせた傲慢だけど。謙虚に見せようとして

          風呂死生観

          きっかけ

          人生という視点で見た時、なにかきっかけになる感情は怒りだと思った。 人の優しさやありがたさに触れた時の嬉しさ。温かい感情は、長続きしないし影響力がない。それこそ悲しいくらいに。 だから、人生の選択のきっかけにはならない。 でも怒りはなにか決定的だ。曖昧さを許さない。 いつも「今」を大きく変えてくれるのは怒りだ。 そうやって悲劇は誕生したのかもしれない。 だから、この「怒り」を忘れずにいたいと思う。笑っちゃうくらい大切にとっておいておこう。 『てめえはなにしてんだよ

          きっかけ