点滅する星

周辺視野と中心視野ってのがある。視界の隅とか言われるのが周辺視野。人がものをよく見ようとするときは中心視野でものを捉えようとする。でも周辺視野のほうが光の強弱には敏感だそうだ。だから、ものの動きだとか光の存在を受容するのには長けている。逆に中心視野は色を識別するのに優れている。視界の隅のほうがよく光って見えて、それを見ようとすると光が鈍ったり見えなくなったりするらしい。体験したことはないけど、妙な納得感があった。隅にあったはずなのに、追いかけてしまったものもあったし、追いかけたい気持ちを抑えて隅に置いたままにしたものもあったように思う。美しいものを直視することは、それを冒涜していることと同じかもしれない。そう思った。まして、それを直視し「美しさを理解しよう」など自己矛盾なのだ。理解と憧れが遠いこと、美とはいつも空虚であること、少しわかった気がした。

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