町内会奮戦記 会員のためになっているのか?

不動産屋さんにとって『客』とは『売主・買主』のほかに工事や企画に関わった人や金融機関など私にとっては多くの人たちが対象になります。
そのため、『顧客第一』という言葉は大嫌いです。あとに『主義』などついたら手に負えません。
そんな私が、町内会は会員のためになっているのかを考えてみます。

会員の構成
会員には参加しない人もいれば役員の人もいます。幼児もいれば高齢者や助けを必要としている人もいることから、加入世帯の全員が会員なのではないでしょうか。
こう思わない人が複数人現れると町内会崩壊の道をたどることになります。
私の町内会では硬貨による会費の徴収が面倒なので紙幣にする。すなわち、20%の減収になる状況をまともに検討せずに強行する暴挙に出た。
(一口1,200を1,000円に減額)
長年、『少しでもでも多く』と交渉して徴収してくれた会計の貢献があったのだが、イベントを削減することで運営可能と一方的な結論を押し付けられます。
たまたま会議に出席した人は経緯を考えることなく同意してしまいます。
経緯を考えなければ値下げですから当たり前ですね。
しかし、先期まではコロナの影響でイベントは自粛していました。
コロナ前は毎年総会にて苦しい財政と報告されていたので矛盾が生じます。

なぜ加入する?
ここで町内会に加入する理由を考えてみましょう。
ゴミ集積のほか何かありますか?
なかには子育てで子供のイベントに参加している人がいますが、今やバス旅行など行えば役員の行楽と思われてしまいますので、理由を答えられる人はいるのでしょうか?
長年役員を務めてきましたが、私自身、町内会の存在理由に疑問を持ちます。
たとえば、ゴミの分別や日にちを守らない問題があっても何年も解決しませんし、夜警による効果はあるのかこれも疑問です?
交通安全のテント待機は、目の前で一時停止無視があっても何もできませんし、注意して暴行を受けたらどうするのでしょうか。危険すぎます。
一体、待機する高齢者に何を期待しているのでしょう?
各町内会で唯一の違いは防災でしょう。
地域の特性が強く、災害への備えに違いが生じてきます。
しかし、防災講習に参加してみると『災害の際にリーダーとして本当に仕切れるの?』と思われる人が多く疑問がわくばかりです。

加入に行くとメリットを聞かれる
加入に行くとメリットを聞かれ困っている役員がいました。パンフレットもなく説明できないそうです。
長年役員を務めている私でさえ、班の区域や各部の活動内容がわかっていません。
わかろうとしていない私に問題があると思いますが、これは一般会員に当てはまることでしょうか?
加入に関しては簡単に考えれば『メリット』さえ示せればよいことになります。
では、どのように示せばよいのでしょう。
① 解決できない問題
② 必要と思われる事項
③ 会員が求めるサービス
があればメリットと感じるのではないでしょうか。

解決できない問題
ゴミの出し方を守らない人がいるならば、『見つけ次第、使用を断ります』や『カメラを設置して犯人捜しをさせないで!』などの警告文の掲示や、本当に撮影することでほぼ解決できるのではないでしょうか。
交通安全は『一時停止』や『信号守れ』の横断幕を設置することで待機者に危険が及ぶことなく抑止する方法がありそうです。
このように考えて効果を発揮する活動にしてはいかがでしょう。
役員のみなさんの時間を使っているのですからだらだらやるのではなく、効果を出す方法を考えるべきであり、恒例行事だから開催するという考えはやめましょう。

必要と思われる事項
全会員に関わる防災部と子育て世代の少年部はインパクトを与えやすいですが、防災のリーダーは防災を理解していない人には不向きです。リーダーには防災に興味があり学んでいる人が理想で、報道や広報をうのみにせず、地域の特性をとらえ必要な防災体制を組める人たちでなくてはなりません。
子供に関わる活動は、少年部のイベントを知らない子育て世代がたくさんおり参加する機会を逃していることから、積極的に伝える方法を考えなくてはなりません。
私は役員の特典で成人式会場内まで参加でき撮影もしました。

サービス
会員の求めるサービスはアンケートを行うことがよいと思います。
私が思いついたのは、『詐欺にあわない方法』や『困りごとの手助け』です。
集団買い取りの機会を設ければ個人情報の漏洩を防げ、強引な買取を抑止できます。
高熱の際は診察券を先に出してもらえるだけで助かる人がいます。
不要になった工具の貸し出しもよいでしょう。求めているサービスは限りなくあると思います。
このように考えると、会員の望むことを実現する事でメリットが生まれると思います。
望むもののアンケートを行う習慣がついてしまえば簡単なのですが、崩壊寸前であるならば、何度も伝えることから始めましょう。
1、2回周知したからOK!というのは一方的すぎます。何しろ興味のない人たちにこれから興味を持たせるのですから・・・、お分かりいただけると思います。

参加させない体質
町内会って時間に余裕ができた高齢者が努めるものと思っていませんか?
この先、会員の皆さんが高齢者に任せるのであれば時代に合ったサービスを望むのはやめましょう。
求めるサービスを実行できるのは現役世代の皆さんです。
現役世代に負担が生じないよう、参加できるだけの仕組みを考えて呼び掛けてみてはいかがでしょうか。
高齢者の仲良しクラブに参加したら最後、次も期待されてしまうので関わりたくないし、呼ばれてもいないところで罠にかかりに行く必要もないし、というのが本音では?
そこで提案ですが、イベントを行うには準備があるますね。
この準備に人員が必要であれば参加していない人たちに向けた協力募集のお知らせをする機会を持ったらどうでしょうか。
手っ取り早いからと言って役員だけでやってしまっては、高齢者クラブになってしまいます。

会費を徴収している
会費を徴収している理由を知りたいです。
年度末の報告では詳細が読み取れないことから不審に思う人もいることでしょう。
何に使われているのか?そもそも、会員世帯数すらほとんどの役員が知りません。
徴収しているのですから、『あとはこちらの勝手』でなく、出費する予定金額(予算)と確定支払い額はイベントごとに随時報告するべきと考えます。
そのお知らせも、ホームページのような見に行かなければならない方法では効果が得られません。
一方的に送信するグループチャットや会報がよさそうです。
余談ですが、回覧板ってうざったくないですか?
回覧することで補助金を得ているのでやめることはできないのですが、せめて回覧板は2つに分けてほしいものです。
A回覧は行政の配布物、B回覧は会報にすると、会員も何のお知らせなのかわかりやすくなると思いませんか?
欲しい情報と伝える情報をわかりやすくした方がロスがないような気がしてなりませんが、私の思い込みでしょうか。

伝える力
わかってない人に、あるいは興味ない人に伝えなくてはならないことを理解しましょう。
興味を持たせない仕組みを数十年にわたり作ってしまったのですから、数回で伝わるわけはありません。
しかし、伝わりだせば早いと考えています。
そのためには結果を出さなければ評価に値しません。原因を究明し、分析を行い、対策を練らなくてはならないのですが、『開催した』『作った』『やった』が多すぎ、『私はこれだけやっている!』という自己満足が目立ちます。
本気で改善するならば、『会員のための町内会』になることを考えましょう。

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