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Vedaの暦「Ekadashi」

Vedaの世界においても、日本と同じように様々な暦があります。
今回はその暦のひとつ「Ekadashi(エカダシ)」についてのご紹介です。
Ekadashiは、月の満ち欠け(月齢)を表すTithi(ティティ)の一つで「11番目」を意味します。その名前の通り、新月OR満月の次の日から11日目にあたるタイミングでEkadashiとなります。

Ekadashiにやるとよいこと

インドの修行僧や神官多くは、Ekadashiのタイミングで断食をするそうです。
また、断食までいかなくても「フルーツデイ」として、限られたものを少量のみ口にして一日を過ごします。

フルーツデイに食べてはいけないもの

日本では、ほとんど聞きなじみのない「フルーツデイ」、いったいどのようなものを食べてはいけないのでしょうか。

・米、小麦などの穀類
・玉ねぎ、ねぎ、ニラなど香りの強い野菜
・ニンニク
・豆類
・ゴマ、マスタードなどの種類
・ニンジン

調理に使用するオイルについても菜種油やごま油、こめ油などは穀類や種類から抽出したオイルになるので使用しません。オリーブオイルなど実から抽出したオイルを使用します。

フルーツデイに食べてもよいもの

・フルーツ全般
・じゃがいも、さつまいもなどの芋類
・食べてはダメなもの以外の野菜類
・ナッツ類

上記のものを腹八分弱程度の量、かつ薄い味付けでいただくようにします。

断食ORフルーツデイをする理由

なぜ、Ekadashiのタイミングで断食やフルールデイを行うのでしょうか?
それには2つの理由があります。

月のエネルギーを受けとる

Ekadashiのタイミングは、新月もしくは満月の翌日から数えてそれぞれ11日目にやってきます。つまり、Ekadashiの3日後には満月もしくは新月が来るタイミングとなるのです。昔から体のバイオリズムと月の満ち欠けがシンクロしていることは知られていますし、最近では、新月のアファメーションや満月の月光浴など、新月や満月のパワーをかりて行う習慣もよくみられるようになりました。そのような無意識的、意識的に感じている、新月や満月のパワーを十分に受け取れるように、あらかじめ、自分自身の体や心をきれいにしておきましょうというのがEkadashiの日に断食・フルーツデイを行う理由のひとつです。

ヴィシュヌ神への祈り

もう一つは、ヴィシュヌ神への祈りです。ヴェーダの世界では、私たちの生まれてきた目的はモクシャ(解脱、悟り)と考えられているのですが、その助けをしてくれるのが、維持の神様として知られているヴィシュヌ神。そのため、Ekadashiの日は断食やフルーツデイといった、自分の食欲をコントロールする修行を行うことで、祈りをささげる日とされています。

断食&フルーツデイを実際やってみた感想

断食

前回のEkadashiで、数年ぶり?に断食をしてみました。
断食のやり方と感想についてはこちらの記事をご参考にいただけると嬉しいです!

フルーツデイ

フルーツデイ、断食よりは断然ハードル低めなので取り入れやすいです。
断食をやったことがない方や、消耗しやすいVata体質の方には、フルーツデイの方が良いかもしれません。
フルーツだけだと、甘味優勢になって、単調な感じがするのでナッツ類をうまく取り入れて、塩味とのバランスをうまくとるとよいと思います。

初めてフルーツデイをした時。コンビニでフルーツとお芋あたりを調達しようと思ったのですが、在庫がなく、かなり質素な感じに、、苦いフルーツデイデビューの思い出です。
ジョーティッシュのグルジのお宅で、
ナヴァラートリープジャの際にいただいたフルーツデイメニュー。すごい豪華!!ここまでの種類&量を準備するのは難しいかもしれませんが、満足度は高かったです。
(制限されてる感ゼロ)

まとめ

基本情報として忠実にお伝えするために、心身の浄化だ、ヴィシュヌ神への祈りだなどという表現を使ってしまったので、自分とは遠い世界だと感じられた方もいらっしゃるかもしれません。が、単純に「胃腸を休める」という意味で、断食したり、食事を制限する日をもうけるのは、健康や美容の観点から見て、よい習慣とされています。いつでもどこでも食べ物が手に入る今、私たちは過食気味になっているといわれています。美容や健康のために食事制限や断食(ファスティング)をしないとと思いつつも、なかなかタイミングがつかめない方には、暦を利用して行ってみるのも方法の一つです(←私がまさにそうです)
Ekadashiは月に2回めぐってきます。月に2回行うもよし、女性であればホルモンバランスに合わせて、どちらか頑張れそうな方に行うもよし、新月か満月、どちらかパワーを受け取りたい方のタイミングで行うもよし。
ぜひ、一度体感してみてください。

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