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お風呂で、飛んだり跳ねたりおどったり。



最近、子どもたちとお風呂に入る。

夫の帰りが遅いので、長男次男とわたしの3人風呂だ。


ワンオペ風呂というのは大変で。
自分は果たして髪や体を洗ったのだろうか、とたびたび記憶を失う。

でも、いっしょに風呂に入ると、お風呂でしか見られない子どもの成長や言動があって、それはそれで、けっこうおもしろい。



長男は、顔に水がかかるのをものすごく嫌う。
ちびっと飛び散った湯が顔につくと、即座にタオルタオル。
タオルがなければ、手でこする。
濡れた手で拭うと、余計に顔が濡れてしまう。
そうなればもう半泣きだ。

ベビースイミングもやめてしまい、園のプールではいつも端っこに立って、水がかかるのを回避していた男であったが。
ここ数日は、すこし成長が見られた。


夫はいつも、長男を膝に乗せて、美容院のような手つきで髪を洗う。
「王様かよ」と突っ込みたくなるが、長男も夫には甘えたなので、なかなかやめられない。


しかし。
ここ数日、わたしと風呂に入るようになってからは、どうだ。

わたしの膝には乗りたがらない。
サイズオーバーで、居心地が悪いらしい。
さらに、雑なわたしが洗うと水が飛び散る。
それもイヤらしい。

断っておくが、わたしだって、好きで雑な仕事をしてるんじゃない。
すぐそばで暴れる次男で手一杯なのだ。

いちど、風呂に落ちてしまったこともある暴れの猛者の次男。
おそろしくて、目が離せない。
そんな次男を片目で見ながら長男を洗うので、自然と手つきが雑になるのだ。


___許せ、長男。
いやなら自分で洗え。

そうすると、ここ数日は、なんやかんや言いながら、自分で進んで洗い始めた。
専用のタオルを与えたこともきっかけとなり、なれない手つきで体をこすり、頭を洗い回している。
もちろん、仕上げはわたしがする。

顔にかかるのも嫌がっていた長男が、自分でシャワーに突っ込んでいくなんて。
我が子の成長が嬉しいような、寂しいような。
親というのは、わがままなもんである。



さて、長男が終われば次は次男だ。
浴室で飛んで跳ねての大騒ぎの次男だが、洗うのは一瞬である。

泡で全身をガーっとこすって、頭からシャワーをぶっかける。
おわり。
1分かからない。

次男は、濡れるのが好きだ。
だから、長男のように繊細な仕事は求められない。

浴槽の操作盤のボタンを押して、「チャイルドロックがかかっています」という音声を何度も流したり、排水溝の髪の毛を湯舟に投げ込んだり、いつのまにか持ち込んでいた大量のトミカを壁にぶつけたりするのさえ何とかすれば、次男を洗うのは簡単なのだ。

格闘なのだ、毎日。



おなじお風呂でも、おなじ母から生まれた兄弟でも、こんなに違うのかと笑えて来る。

王様のごとく洗ってやった長男と、滝修行のように洗われる次男。
いつか来る将来、この差がどこかで決定的な違いとなって現れたら、どうしよう。
__いや、どうもしないか。

「ふたりは風呂での扱いがぜんぜん違ったよねえ」なんて、夫と笑い話にするだけだ。

いつまでいっしょに入ってくれるのか分からないが。
大変さも笑い飛ばして。
今日もわたしはお風呂場にて、子どもふたりと、飛んだり跳ねたり、踊りっぱなしだ。


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