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認知行動療法とカウンセリングはどっちが効くのか?

認知行動療法というのは大分エビデンスが蓄積されていて効果があるような印象があるが、いったいどれくらいのものなんだろうか。

今回取り上げる論文は認知行動療法とカウンセリングのうつ病に対する効果を比較したもの。

The comparative effectiveness and efficiency of cognitive behaviour therapy and generic counselling in the treatment of depression: evidence from the 2nd UK National Audit of psychological therapies.
うつ病の治療における認知行動療法とジェネリックカウンセリングの比較有効性と効率

この研究では英国で行われた心理療法の全国監査のデータをもとに、鬱病患者33,243名の回復経過を調査している。

結果としては、

・うつ病に対する効果は認知行動療法もカウンセリングも大きくは変わらない。
・セッション数が18-20回であれば認知行動療法のほうが高い効果が示された。
・重度のうつ病はカウンセリングの有効性は比較的低い。

とのこと。


論文 Fig.4を参考に筆者作成

Q: うつ病の自然経過はどのようなものなのだろうか(ほっといても自然経過でどれくらい良くなるものなのか?)

明日目を通す論文:
10年間の前向き研究におけるうつ病の経過:質的に異なるサブグループの証拠
Course of depression in a 10-year prospective study: Evidence for qualitatively distinct subgroups

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