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小説同人誌の部数について

これまで発行した小説3作の有償頒布部数の実績が累計100冊を超えたので、総括の意味も込めてこの記事を書きます。

前提として、この記事は二次創作の小説についてです。二次創作の場合は原作ブーストがかかるので、一次創作とは全く別物だと思います。

また、作者のスペックは、新人書き手、ピコサークル。華々しいことは何一つありませんが、一握りの神字書きを除き、小説の二次創作者には私と同じくらいのスペックの方が多そうですし、同じように部数に悩んだ者として、少しでも誰かの参考になればと思います。

発行部数決定の参考指標


発行部数の決め方について参考にされる指標としては以下があります。

  1. 部数アンケート(Googleフォーム、pixiv、Twitter)

  2. サンプルやお品書きへの反応(RT数、ブクマ数、いいね数、閲覧数)

  3. フォロワー数(Twitter、pixiv)

  4. ジャンルの傾向(小説が強いかどうか、学生か社会人か)

これまでpixivのアンケートを実施しましたが、結果は良い線いってると思いました。アンケート回答+10部くらいで数ヶ月以内に完売でした。
ただし、ジャンルによっては、アンケート結果が全くアテにならないジャンルもあるようです。

サンプルやお品書きへの反応も参考になりません。特にイベントで販売する場合はその場の雰囲気で決める人もいますし、ブクマ数が少なくても気にする必要はありません。私もサンプルについてはブクマしませんし。

フォロワー数については全く参考になりません。特に、小説サークルの場合、Twitterはフォローしないけれど本は買う人もいますし、逆も然りです。

ジャンルの傾向は割と当てになると思います。

完売は機会損失なのか


在庫に対する考え方は人それぞれです。

「完売は機会損失」という考え方もあれば、「在庫を抱えるのは恥ずかしい」という考え方もあります。
しかし、前者については、本を刷るにはお金がかかります。同人作家の置かれた状況(収入、家庭環境等)も人それぞれです。趣味の世界であり、在庫を抱えることになっても補填してくれる人はいません。後者についても、気にする必要はないと思います。あなたのリアルの世界の家族や友人でもない限り、ネット上での繋がりでしかない他人のことを、そこまで関心を持って見ている人はいません。

また、「その在庫は将来そのジャンルに参入する新人のため」という考え方もあります。素敵な考え方だなと思いますし、実際、私も後期参入組として、過去の同人誌の在庫や再販で救われた経験は数知れず。ただ、それは漫画のケースが多いです。小説についてはお一人だけ、とても好きな作家様がいらして、まさに神のように崇め、その方の書かれた小説については全部集めようと必死で過去作を時間をかけて集めました。

結局は自己責任。だからこそ、悔いのないよう個人の考えで判断すれば良いと思います。

筆者の場合

自ジャンルは小説もそこそこに読む人がいるので、相当部数が捌けるサークルさんもおられます。しかしながら、筆者は新人書き手、いわゆるピコサークルです。在庫は抱えたくないですし、どうしても部数については慎重になります。

そんなわけで、これまで発行した部数は以下のとおりです。

  1. 成人向け  40部▶︎通販で数ヶ月以内に完売

  2. 全年齢向け 30部▶︎通販で数ヶ月以内に完売

  3. 全年齢向け 50部▶︎今回のイベントで30部頒布。通販予定(追記:その後、三週間以内に残部20部も頒布終了)。

自ジャンルは旬をとうに過ぎていますが、その分年齢層が比較的高く、社会人の方が多いです。漫画の方が圧倒的に強いことは言うまでもありませんが、小説を読む人も多いです。私に限らず、誰でも30部くらいなら捌ける傾向にあるようです。
印刷所のプランも30部くらいは刷らないと割高になってしまう一方で、30部であればたとえ全部売れなくても自分で印刷費用を賄える範囲だと考えているので、これからも30部は刷っていこうと思います。



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