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「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」

川端康成の小説、「雪国」の冒頭の一文です。

この小説を読んだことがないのに
こんなことを書くのはおかしいかもしれませんが、
「トンネルと抜けると、雪国」と言った、
急激に目の前の景色が変わることなんて、
日常生活において、儘ないと思います。

僕がやっているジャーニーランでは、
文字通り、「旅」なわけで、
長く長い時間をかけて、
ゆっくりと景色が変わっていきます。

写真という
時間の断片だけを切り取ったものを見れば、
ガラッと景色が変わったように思いますが、
現実的にはそんなことなく、
映画のフィルムを回し続けるように
刻一刻と景色が変わってきます。

それにともなって、感情が移ろうので、
「今日のRUNはーーー」と
一言で片付けられないものになります。

グラデーション

走っていれば、
楽しいこと、しんどいこと、面白いこと、素晴らしい出会いがあります。
何か一色の統一されたものではなく、
まるでマーブルチョコのようにカラフルで、
様々なグラデーションを帯びています。

どれか一つだけの感情が続いたら、
きっと何かを見落とし、輝きを失います。

確かに素晴らしい景色を目にすると、
感動するかもしれませんが、
いっときのものであって、心に残りにくいのではないでしょうか。


僕にとって「走ること」と「人生」は同意語です。
「人生とは旅だ」と言います。
だとすれば、走ることも旅も同じことになります。

走っている景色も、人生も、
ゆっくりゆっくり変わっていくスローカーブ、
それでいい。


今日もお読みいただき、ありがとうございました!

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