無職日記ー10日目 記憶の中のアルファホーレス(お菓子作りのはなし。)

さて、困った。無職10日目にして、したかった事を一通りやり終えてしまったのだ。何せこの状況だから、できる事が限られている。家で出来る事でしたかった事なんて、一日中マンガ三昧とか、読書しまくるとか、部屋のレイアウトを変えるなんてことくらいしかない。布団カバーも洗濯したし、キッチンも片付いている。週末なので、仕事探しのやりとりも一時停止中だ。

本当に何もやる事がなくなると、朝、起きられない。誰かとの約束があれば絶対に時間に遅れないのだけど、自分との約束はいとも簡単に破ってしまう。理想は、組織に所属しながら副業もやり、収入源を複数持つこと。二足の草鞋どころか、今は裸足だけど。


ーー時間があると、人は過去を振り返ってしまうのか。長らく社会の中で役割を演じていたことで、忘れ去っていた自分の一部分がたくさんあるような気がしてならない。趣味のスタメンである英語学習、映画鑑賞、海外旅行以外にも、語れることが実はあったんじゃないかと記憶を辿る。


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通行人が少ない時間帯を見計らって散歩に出かけ、夜風を感じながら、ひとつ思い出した。あ、私、あの頃お菓子作りに熱中してたんだっけ。


 高校生の頃、今よりもっと繊細で傷つきやすく、人とお話することが苦手だった。一人では寂しい、人と繋がりたい。でも怖い。人の目は恐怖だった。目を見て話すことができなかった。手作りのお菓子は、そんな私の自己表現の一つで、友人との関係をつなぐためのツールだった。

「仲良くなりたい」「この子のこと好きだな」そう感じたら、せっせとパウンドケーキやらクッキーやらを作ってはプレゼントしていた。誰かの誕生日、バレンタイン、卒業式は一大イベントだった。何日も前から準備し、凝ったラッピングをし、気持ちを込めて作った作品を配って歩いた。

そして、その行動は功を奏し、お菓子作り仲間ができ、文化祭ではカフェを開いたのだった。信じられないくらい、楽しかった。

好きなことで人と繋がれる。こんな素敵なことがあるんだなと、心の底から実感した。noteも、「人と繋がる」ことを大切にしているプラットフォームだから利用させて頂いている。好きなことを発信し続ければ、いつか、誰かと繋がって仲間ができるかもしれない。


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今まで作ったクッキーの中で、アルファフォーレス(Alfajores)が特に美味しかったと記憶している。デュルセデレチェ(Dulce de leche)というミルクジャムをはさみ、周りにココナツファインをまぶしたクッキー菓子だった。そのレシピは材料などを日本人向けにアレンジしたものだったが、オリジナルはアルゼンチンなど南米で広く愛される郷土菓子で、誕生の起源は中近東と言われている。

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間にはさむデュルセデレチェが単体でも美味しくて、簡単にできて使い勝手も良いので、最後にご紹介しようと思う。


〜デュルセデレチェ(ミルクジャム)を作ろう〜

○用意するもの○ 缶入りの練乳

○作り方○ 深めの鍋に、缶がかぶるくらいの水を入れて、缶ごと2〜3時間煮る。


以上!

これで、缶を開けてみれば、茶色く色づいたデュルセデレチェの出来上がりである。マリービスケットなどのプレーンクッキーにはさめば即席アルファホーレスの出来上がりだし、トーストに塗ったり、フレンチトーストにかけたり、プレーンヨーグルトに混ぜても美味しい。バットに広げて冷蔵庫に入れておくと、生キャラメルのようにもなる。

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本来は牛乳と砂糖を鍋で煮詰めて作るのもの。練乳を缶ごと茹でると、かなり手間が省ける代わりに、中身の様子が見られないのが悩ましいところ。茹ですぎると焦げたようになって苦くなるのでご注意。


アルファフォーレスのことをもっと知りたい!クッキー部分も作りたい!という方は、すんばらしいサイトを見つけたので、こちらに飛んでみてください。50カ国を歩き500種類以上の郷土菓子のレシピを持つ、旅するパティシエ 鈴木 文さんのサイトです。(アルファホーレスは載っていないですが、世界の郷土菓子のレシピ本も出版されています。)


ではでは、あなたの明日が 良い日になりますように*


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