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『チャックと栗の木』 第二話 巨大樹と地球

「大きな栗の樹の下で~ ♪」と歌いながら、
リス(妖精)と遊んでいたミチが、チャックに気づくと、
急に恥ずかしくなり、顔を赤らめた。
 その様子を見たチャックが笑いだす・・・が、声は出ない。
ひょっとして・・・何かに気づいたミチが手話で問いかける。
するとチャックも手話で答えた。
「音や声は普通に聞こえるけど、声が出ないんだ(封印されてて)」

そして、チャックはテレパシーによる会話を試みた。
思考(感情、イメージ)をミチの眉間に向かって放出した。
ミチは、驚きながらもそのテレパシーを受け取った。
そして、チャックをまねるように、ミチもテレパシーを送る。
どうやら、ミチの未知の眠っていた能力(テレパシー)が
解放されたようだ。

すっかり意気投合した二人は、まるで双子の魂のように
波動も共振し、ワクワクしながら洞窟探検を続けた。

洞窟の天井には鍾乳洞が圧倒的存在感を示していた。
洞窟内はほどよい湿度と温度に保たれていて快適だった。

チャックがテレパシーで語り出した。
その様子をリス(妖精)もじっと見守る。
「この地球は太古の昔、マロンタワー(大きな栗の木)のような
巨大樹が大地を覆い、その高さも雲を突き抜けて太陽に手が
届きそうなくらいだったんだ。そして、その根は、
この鍾乳洞のようにクリスタルでできていて、地中や地底に
しっかりとその根をはり、巨大樹同士、そして
地球の核(愛のりんご)と根っこワークでつながっていたんだ。
 
そのおかげで、地球の酸素濃度も今よりも高く、
波動も軽かったから過ごしやすかった。
そんな楽園のような星に、いろんな宇宙種族も遊びに来たり
定住したりして、人類も動物たちも自然と調和した平和な
暮らしを送っていた。クリスタルや鉱石(宝石)も豊富にあり、
喜びと慈愛に満ちた、そんな楽園のような星だったんだ。」


ミチもテレパシーで返す。
「じゃあ、その楽園のようだった地球が、どうして今のような
憎しみ、恐怖、不安にあふれ、争いが絶えない星になっちゃったの?」

    ~ つづく ~

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