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タダ乗り、割り込み、一期一会🐰ハノイで出会った良心🇻🇳

その場所が心地よい場所になるかどうかは自分次第

どこの国も完璧というわけでは決してなく、当たり前ですが一長一短。自分が心地よい場所を探すためには、場所がどうこうよりもまず自分次第ということを痛感させられました。また、その国の悪いところを見ると「この国は嫌い!」という短絡的思考に少なくともりこうさぎは陥りがちなのですが、頭を冷やして考えると、どこの国にも悪い人も良い人もいるんですよね。ベトナムにも良い人たちはいたので、今日はそんな旅の思い出をお話ししようと思います。

ハノイで出会った素敵なカフェ

ハノイに来たからにはホーチミン廟を見ないと始まらない!と意気込んだりこうさぎは早速ホーチミン廟に向かいました。タクシーは使わず30分近く歩いていました。
道中に「マゥッ!マゥッ!」と怒鳴ってくるじじいがいました。なんのことかと思い睨むとそいつは大量のマスクを取り出します。マスクをしろという意味なのかと思ってカバンからマスクを取り出すと、そいつは諦めたかのように目を逸らしました。後で気付きましたが、そのじじいはマスクを売ろうとしたみたいです。

需要と供給が一致しないときの客引きは鬱陶しいことこの上なく、うんざりしていましたが一度だけ客引きしてもらってホッとしたことがありました。

ホーチミンさんのお家
ホーチミン廟
ホーチミン博物館

無事にホーチミン廟見学を終えて食後に歩いていると大雨が降ってきました。
ホテルまで戻るのを諦めてどこかカフェに入りたいと思っていたとき、ちょうど目があった店主っぽい人に手招きされました。
レインコート姿にマスクでもはや不審者っぽいりこうさぎにその人は笑顔でメニューを見せてくれました。

練乳と一緒に温かいコーヒーをいただきました!ホーチミン廟から歩いて行けるカフェです

ベトナムコーヒーをいただいていると、店員さんが何か話しかけてきましたが、あいにくベトナム語は簡単な挨拶とありがとうくらいしか言えないりこうさぎ。するとその人は"sorry"と言うとりこうさぎのために扇風機を向けてくれました。
一時間くらいそのカフェでゆっくりさせてもらい、雨も止んだのでそのカフェを後にしました。店主さんも店員さんも"Cảm ơn"(ありがとう)と言うと笑顔で"Cảm ơn"と返してくれました。
今思えば、ハノイにもホーチミンにも笑顔が気さくな優しい人はたくさんいましたね🐰

バスの切符売り担当の人はほぼ全員善人!

りこうさぎは今回のベトナム旅行中は一度もタクシーを使いませんでした。Busmapというアプリで表示されるバスが来ないことが何回もあったので旅の後半は専らgoogle mapを使っていました。google mapは素晴らしい!このアプリを使えば土地勘がない場所でも気楽に移動することができます。

ベトナムのバスの乗り方はいたって簡単です。まず乗りたい番号のバスが来たら手をあげます。バスがバス停から離れた場所に停まることもありますが、とにかく手をあげないとバスが素通りすることも。バスが停まったら普通に乗ります。扉が閉まり終わらないうちにバスが動き出すのでその辺は注意が必要です。そのまま適当に席に座れば、切符売りの人が近づくのでその人にお金を渡します。

りこうざきの場合はいつも行き先が書かれたGoogle mapを見せて、「このバス停で降ります」と切符売りの人に伝えました。皆さんとても親切で、りこうさぎが目的地に着くまで気にかけてくれました。りこうさぎが間違ったバス停で降りそうになると「まだだよ」と教えてくれたり、乗るバス自体を間違えてしまったときも親切に別のバスを教えてくれました。

極めつけは、ハノイからホーチミンに移動するためにハノイ市内から空港にバスで移動しているときのことです。Busmapで調べたバスが一向に来る気配がないため、別のバスに乗り込んだものの、乗り換えも必要で空港に着く時間がどうがんばってもフライトの一時間前を切ることに。
焦るりこうさぎがGoogle mapを見せながら切符売りの人にお金を渡そうとすると、運転席の近くに座っていたその人は笑って「要らない」というそぶりを見せます。料金は7,000ドンで間違いないため、「途中で乗り換えます」といってお金を払おうとすると、その人はGoogle翻訳アプリをりこうさぎに見せました。

"Beautiful sister does not take money"

え?!と驚くりこうさぎを見て、"fly to Noi Bai" "fly"みたいなことを言いながらその人と運転手さんが笑って手を鳥のように動かしました。笑 更にりこうさぎに親切にバスの乗り換え方法まで教えてくれました。なんだかタダ乗りさせてもらうことになって申し訳なかったですが、切符売りの人や運転手さんの屈託のない笑顔にこちらの気分も明るくなりました。
バスを降りたらまた激しめの通り雨にあいましたが、なんと知らない女性がりこうさぎがレインコートを荷物から取り出す間、傘をさしてくれました。
なんだかこうして書くとベトナムって親切な人が多い気がしてきた🐰

盛大に割り込ませてもらった話

ベトナムでは飛行機の搭乗手続き中に後ろからチケットを差し出してくる人もいるのですが、その手の割り込みもしくは割り込み未遂にりこうさぎは目を瞑りました。なぜかって?自分も列の最後尾から最前列に思いっきり割り込んだからです笑

りこうさぎがなんとかノイバイ空港近くのバス停からしつこい Grab客引きを振り切り、Viet jet のカウンターに着いたのはなんとフライトの45分前。。どうにかチケットを入手し荷物検査に並ぼうとしたとき、チケットに書かれた時間を見てなぜかりこうさぎは搭乗時間が締め切られたと勘違いしてしまいました。チケットに書かれた搭乗時間は16:15。その時の時刻は16:12。荷物検査の列は黒山の人だかり。

りこうさぎは急にGoogle翻訳アプリを取り出し、「ごめんなさい。搭乗時間に間に合わないので、列を飛ばさせてください」とベトナム語に翻訳しました。その翻訳結果を並んでる人たちに見せると、みんな不思議そうな顔をしたのですが、「別にいいよ〜」という感じでりこうさぎが割り込みしまくっても何も言わず、特に文句を言うそぶりを見せませんでした。ある女性にいたっては、「時間はまだあるのに何でそんなに急いでるの?」と思ったようですがそれでも"Go! Go!"と言って、列を仕切っているテープをりこうさぎにくぐらせてくれました(笑)
こうして何重にも折り重なって並んでいた荷物検査の列の最後尾からあっという間に最前列にもぐりこんだりこうさぎですが、無事ことなきを得て飛行機に乗り込むことができました。あのとき割り込ませてくれた人たちに感謝!
ベトナムでは国際線も国内線も荷物検査のときに靴を脱ぎます。これが結構イヤだったけど、割り込ませてもらったしなんだかんだいってギリギリでフライトも間に合ったから終わりよければ全てよし、ですね🐰笑

ハノイでの一期一会

ハノイからホーチミンに移動する数日前のときのお話です。前日にドーナツ売りの蛇🐍から釣り銭を誤魔化され、行きたかったトレインカフェはなんだか看板に気圧され線路内自体を歩くことを断念し、「トウキョウ」「コニチハ」などとしつこいこと極まりない客引きに頭がおかしくなりそうになったりこうさぎ。肩を落としてローカルの食堂で食事をとっていました。

トレインストリートの写真1
トレインストリートの写真2

すると一人の人が相席で座ることになりました。旅の出だしから良いことが続かず、思っていたよりもつまらない旅になって気分が沈んでいたりこうさぎは黙って食事を続けていました。
"Excuse me. Is that wi-fi?"
りこうさぎの後ろにあるQRコードを指差して相席に座った人が訪ねてみました。確かめるとWi-Fiではなく電子決済用のQRコードでした。りこうさぎが席を立ち上がってそのコードを確かめたことにその人は「席を立たせてごめんね」と言ってビックリしたようですが、これを機にその人とのお喋りが始まりました。

その人はドイツから来た人で、ハノイには仕事で来ました。翌日からの商談の前に時間があったのでハノイを少し観光していたそうで、ベトナムには十年以上前から度々訪れていたようです。お互いの国のことや旅行の話で盛り上がりました。りこうさぎの聞き間違いでなければその人は北京と東京が同じ国の中にあると思っていたようですが、りこうさぎもドイツのことに詳しくないし、「東京は中国じゃないよ」と言うのも野暮かなと思って黙っていました。大抵の国で日本のことを何も知らない、という人が大多数なのは不思議なことではないでしょう。

正直、イタリア旅行で人種差別にあってから白人に対して苦手意識がありました。ですがベトナムを"beautiful"と絶賛し、アジアそのものにも興味がありそうなその人は悪い人じゃなさそうでした。むしろりこうさぎのドーナツ蛇🐍事件の話を親身に聞いてくれ、一緒に悔しがってくれためちゃくちゃ良い人でした。ハノイに来て「こんなはずじゃなかった」「不愉快なことが続くしつまらない」と思ったのは事実ですが、こんな一期一会もあってよかったと思いました。

ベトナムにも良い人たちはいる。次世代に期待!

ホーチミンで泊まったホテルの真横が小学校で、ホテルの部屋の窓と同じ位置に学校の教室の窓があることから判明したのですが、どうやらベトナムの学校は朝7時から始まるようです。PCR検査でお馴染みのDiagは朝5時30分から営業!この朝型社会はいいなあと素直に思いました。

ハノイ旅中、タイ湖周辺を歩いていたら釣りをしている親子がいて、その子どもがりこうさぎに手を振ってくれました。手を振った時間はほんの一瞬ですが、旅先でのイヤな出来事に荒んだ心が癒されるようなほっこりする出来事でした。ベトナムでは学生や若い人たちは大変礼儀正しく、英語も堪能で当然釣り銭ごかましなんてしませんし、真面目です。ベトナムの良心って感じですね。

良いことと悪いことが交互に続いたようなベトナム旅でしたが、結果的に一皮剥けたような、なんだか図々しくなった気がしました笑
日本だと言いたいことをグッと堪えてしまったりすることが多かったのですが、もっと自分が表現したいように表現しても問題ない、ということがわかった旅でした。イヤなこともあったけど、ベトナム旅をしてよかったです。
そしてホーチミンの気候から前に住んでいた香港をなんとなく思い出し、なんだかんだ言って香港が今でも好きな自分を発見してなんだか嬉しくなりました🐰

最後にベトナムで人気のカフェの写真でこのnoteを締めくくります。最後まで読んでいただきありがとうございます!

タイ湖に浮かぶハイランズコーヒー☕️

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