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桐ヶ丘中央商店街をゆく(東京)

2024.06.14
金曜日に休暇を取ったので、赤羽へと足を延ばすことにしました。そこには桐ヶ丘中央商店街という昭和レトロで有名なノスタルジックエリアがある。ただ、テレビでもたくさん紹介されているし、ネット上でもあちこちで訪問レポが散見される。
正直「いまさら行くの?」という感じもしないではないけれど、かといって行かないまま済ませる選択もないと思い立ち、おれは太陽の下へと飛び出していくのであった😋。



東京北部のターミナル駅、赤羽。飲み屋が多く、昼飲みもチラホラ。そりゃ、歩きたばこ注意報も発令されるわ。


勢いよく表へ出たはいいものの、こりゃもう完全に夏だね。強い日差しに地面から立ち上る熱気。セミが鳴いていてもまったく不思議じゃありません🥵。


歩いていくと、なつかしい案内板が見えてくる。1月に訪れた「URまちとくらしのミュージアム」、あれから半年が経過し、周囲も緑が濃くなってきています。地球は生きている!😚


沿道に沿ってひたすら歩いていく。すれちがう道路工事のおじちゃんたちも汗だくでした。


日の下に佇むスターハウスがなんとも絵になります🤩


しばらくいくと、なにやらお洒落なオブジェクトが現れる。ヌーヴェル赤羽台? なんだろ?


どうやら旧赤羽台団地の後継として建て替えられた、UR団地群のことらしい。


第一印象は整然としていて、きれいでデカイ! マンション完成予想イラストにあるような、あの世界だよ。一周回って現実感を感じさせない。


赤羽台というくらいなので、周辺は高低差が激しく、階段や坂道があちこちにあります。こちらは「階段が好き」さんへ捧げるショット😁


ようやく平地にたどり着き、都営アパートがずらりと並ぶエリアへやってきました。左は赤羽西五丁目アパート。


道路を挟んだ反対側には、さらに年季の入った建物が。この周辺が目的地である都営桐ヶ丘アパートです。さっそくあちら側へ渡ってみましょう。ていうか、早く……日陰に……🥵。


アーケードにはカラープリントを売りにした写真屋さんの看板が。時代を感じるなぁ。


近頃の原価高騰に対する桐ヶ丘からのひとつの回答でしょう。


でも、商店街の入口はどこだ? 近くにあるはずなんだけど、とウロウロしていたら───


いつのまにか商店街の中腹へと出ました。老婦人がおふたり、のんびりと歩いている。


そして周辺を団地が囲んでいる。ここは団地の敷地内にある商店街だな。


これを見て確信しました。ここが桐ヶ丘中央商店街です、間違いない😄


さすがに平日の真昼間だけあって、人の気配がほとんどありません。色褪せた万国旗がのんびりはためく。ゆるやかに流れる時間。


コインで動く玩具もある。左のロケットは中止。右の自動車は稼働中みたいね。


仮に10kg以内だったとしても……不安が払しょくできない😅 コレ、もはや文化財じゃないかな。壊れたらシャレにならんぞ。


マジマジョピュアーズというのは2018年の作品だそうです。まだ放送終了から5年くらいなのに、ものっすごい昭和感でてる🤣 左のザラブ星人も気になります。


ここは商店街のおもちゃ屋さん。店頭にゲイラカイトがある。


イーアルカンフーのアーケード筐体なんて博物館級ですよ。10円玉をはじくカーレースか、微妙なチカラ加減が難しいんだよな。


団地内の商店街なだけあって、日常生活に密着した店舗が多い。


それでは、端っこにある団地のほうへ向かってみます。


途中のわき道に視線をやると、シャッターの降りた店舗が目立つ。


見上げれば老朽化も進んでいて、メンテナンスも大変そう。雨水が浸水すると劣化も早いんだよな。


不意に振り返ってみるも、やはり無人🥴


近づいて分かったけれど、この団地もかなり年季はいっています。


周囲はアパートに囲まれている。区画整理はされているけれど、比較的古い建物が目立ちます。


ここは1957年竣工のはずなので、70年近くになる。右奥に見える小学校から、子どもたちの声が響いてきて、こんなにも非日常な空間に妙な現実味が溶け込んでいる。


ダストシュートの跡。さすがにもう使われてはいないだろうけど。


なお、防火扉は大きな石で留めてありました😵‍💫


1Fのおもてに面したところに洗い場がある。どういう用途を想定しているんだろう。むかしはまだ下駄の人も多かったから、外から帰ってきて部屋へ向かう前に足を洗ったりしたのかも🤔


少し高い位置から、商店街全景。2Fは居住スペースだとおもうけれど、もう使われていないところもあるのかもね。


ふたたび細い路地を通って商店街をあとにする。


しばらく歩くと、桐ヶ丘アパートの鳥観図がありました。商店街は中央下段に位置しています。


帰りはバスを使おうと思ったんだけれど、ちょうどスキマの時間帯。仕方ないので駅まで歩くことにします。東京都下水道局の工事現場の脇を通りぬける。普段なら多少なりとも興味を示すところですが、なにしろ暑くてそれどころじゃない😵


現場のおじちゃんも思わず上着を脱ぎます。熱中症にならないよう気を付けて~😛


桐ヶ丘はもともと旧陸軍の跡地だったところを開発し、多数の集合住宅が建てられた土地です。住民の高齢者比率が高まるとともに限界集落化が進み、ご覧のとおり建物もかなり老朽化。
建て替えと再開発が進められていて、この商店街の独特な光景も近い将来なくなるだろうといわれています。地域のつながりが強いので、形を変えて継続するのだと思いますが、それでも様変わりは避けられず。
とはいえ、実際そこに生活の居を構えている人たちからすれば、利便性は高いほうがいいに決まっているし、生活の質だって上げたいし。自分みたいによそからヒョイとやってきた「観光客」は好き勝手なこと言うだろうけど、生活者には生活者のニーズがある。もちろん彼らだって、好きで棄てたいわけじゃない。そこが───なんともむずかしいところだな。

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