「こども参観日」から見たIBC育児支援の歴史
こんにちは。IBCデジマケ女子部のくりにっくです。
今回は、8月2日に実施いたしました「IBCこども参観日」の当日の様子をIBCの次世代育成支援の歴史と共にご紹介いたします。
こども参観日
皆さんは「こども参観日」という取り組みはご存じでしょうか?
私たちも子どものころ一度は経験したことのある、親類が学校での子どもの授業の様子などを見にくる授業参観の会社版です。
但し、働いている様子を見にくるのは親ではなく、社員のお子さんです!この「こども参観日」の取り組みは、「次世代育成支援対策推進法」に基づく取り組みとなります。
次世代育成支援対策推進法とは?
「次世代育成支援対策推進法」とは、少子化対策の強化の一環として、次代を担うこどもが健やかに生まれ育成される環境を、社会全体で整備する時限法として2005年4月1日に施行されました。これに基づき、国・自治体・事業主が次世代育成支援に係る目標を定めた行動計画を策定・実施することで、こども一人ひとりの育ちを社会全体で応援することを通して、少子化の流れを変えることを目指しています。(こども家庭庁ホームページより)
IBCも次世代育成支援に係る目標を定めた行動計画を策定しており、育休・時短勤務・テレワーク・看護休暇などをはじめとした、仕事と育児の両立に関する制度の整備を行っています。
IBCの次世代育成支援対策の歴史
育児支援黎明期前
IBCの仕事と育児の両立に関する制度も時代と共に進化しており、今では多くの社員が利用しています。
ちなみに、私がIBCに入社した十数年前は、
・育休→あり(但し制度のみで利用実績ゼロ)
・時短→なし
・テレワーク→なし
・看護休暇→あり(但し無給)
という多くの会社と同じような制度の整備状況でした。
一般的にも民間企業の育休取得率は、女性で70%程度、男性に至っては0%、テレワークを実施している企業は9%程度しかない時代です。
当時、私も小1の娘が一人いましたが、放課後は学童保育に預け、定時通りに働いて、夜にお迎えという生活をしていました。
時短もテレワークもなかったので、日中は脇目もふらず仕事をして、定時に上がって学童保育へお迎えに走り、会社は休めないので風邪などひかせないよう健康に気を使い、、と今から思うとなかなかタフな毎日でした(笑)
ある日、学校が午前終わり(給食なし)なことを忘れてお弁当を持たせず、登校させてしまい、学童保育から「○○ちゃん、お弁当を持ってきていないみたいです。」と会社に電話がかってきて、「うわーーー、やってしまった((+_+))」と思ったけれど、忘れてしまったものはもうどうしようもないので、「(夕方に学童保育で出る)おやつを食べさせて我慢させてください。」と学童保育の先生に言ったこともあったりしました(笑)
今の恵まれた制度の中で育児をしている方たちからすると、とんでもない親に見えるかもしれませんが、昼食1回のために、目の前にある仕事を放り出して帰る訳にもいかないし、今から往復で2時間強かけて学童保育へ行って食事を届けて、また会社に戻って仕事をして、お迎えのために定時で帰宅するなんて無駄な時間も費やせないし・・・で、その場で一番犠牲が少ないものを取捨選択していく以外どうすることもできなかった時代だったのです。
そうなると、しわ寄せが子どもにいってしまうことも多く「どうしてママは帰りが遅いの」と泣かれたことも数知れずでした。
(ちなみにお弁当については、「お菓子早めに食べれて良かったよー」という感じで、当時もノーダメージで、大学生となった今では「そんなことあったけ??」と記憶にすら残らない、ママだけの大事な思い出となっています(笑))
私だけでなく、その当時、育児と仕事を両立させてきた方たちならば、こんなエピソードは山ほど出てくるような時代であったと思います。
ただ、そんな時代ではあっても、当時のIBC社員は、子育てに対してとても理解があり、
「くりにっくさん、残業しなくていいから早く帰ってあげなよ」
「この仕事は明日でいいから上がっていいよ」
など、制度はなくても周りの人たちがとても協力的で、制度以上に人間力でカバーしてくれる風土があり、何度も助けられました!
「みんなに助けられているのだから、仕事だけはきっちりやろう!」
と業務に前向きに積極的に取り組める環境であったことが、今の私を作っているのだなーとも思います!
育児支援黎明期
そして、世の中の働き方の変化に伴い、IBCからも育休を取得→復帰する社員が立て続けに出始めました。育休復帰を見越して、時短制度(3歳まで時短利用可能)を作りました。しかし、まだテレワークが普及している時代ではありませんでしたので、時短を利用しても、お子さんの病気などで早退・有給などが多くなり、なかなか仕事がままならず、自分の思い描く仕事ができず、やむを得ず退職する社員もいたり、制度限界の3歳まで時短したけれど、「時短がなくなると、フル勤務は厳しい」ということで退職したり、と育休→復帰後の在職率は3割程度でした。
そして、更に時は進み、東京オリンピック開催を前に、東京都のスムーズビズ(※)の呼びかけに賛同し、IBCでも在宅勤務制度を初めて整備することになりました。
オリンピック期間中は会社へ来ずとも仕事ができるよう、システムや業務運用を見直し、当番制の出勤で大部分の社員が在宅勤務できるように社内体制を整備しました。そして、そんな折にコロナ禍がやってきたのです。
育児支援成長期
ちょうど、制度もシステムもできていたので、IBCではすんなりテレワークに移行、コロナが落ち着いた後は、働き方に対して柔軟な考えが社員ひとりひとりに根付き、在宅勤務を育児中の社員が取得しやすいように色々な制限をなくしていき、時短も年齢制限を撤廃し、今に至っています。
10年ほど前は育休→復職後の1年在職率は3割程度でしたが、現在は育休からの復職率は100%、育休取得後の退職者はゼロという実績です!!
まだまだ充実しているとは言えませんが、これからも育児と仕事が両立できる職場作りだけでなく、育児をしながらキャリアを築いていける業務や社員の意識改革も目指していきたいと思います。
育児支援発展期
さて、IBCの育児支援も発展期に入り、最近ではワークライフバランス推進のため、子育てのための制度を見直したり、男性社員の比率が高いIBCとしては、男性社員への育児支援を視野にした休暇制度の考案など、積極的に次世代育成支援へ取り組んでいます。
IBCこども参観日
そんな中、発案されたのが「IBCこども参観日」です。
親の働く姿を見せることで、子どもたちに「働くことの大切さ」や「そもそも会社はどんなところなのか」を身近に感じてもらい、「働く」ということを知ってもらったり、家庭と職場のコミュニケーションを促進したりということで、国や自治体からも「こども参観日」の実施が推奨されています。
参観日の時間割
当日どんなことをするか、社員からもアイデアを募集したところ、
・夏休みの宿題のひとつとなるような事を実施して欲しい
・1日いて飽きさせない内容
・大人と話す機会が少ないので、社員とコミュニケーションとらせたい
などの意見がありました。
1つ目は、会社員的発想ですよね(笑)
家で数日かけて宿題の面倒を見るのが結構大変なので、効率よく手をかけず終わらせたいという意図がとてもよく分かります!
そして、色々頭をひねり、このような時間割で進めることになりました!
そしていよいよ、8月2日(金)、参観日当日です。
会社にはお父さん・お母さんと一緒に出勤してくる子ども達が集まってきます!初めてくる場所・初めて会う人たち・大人ばかりの場所に、みんな緊張の面持ちで、なかなかお父さん・お母さんのそばを離れることができません。
1時間目:IBCについて学ぼう
お父さん・お母さんの傍を離れ、いよいよ1時間目の始まりです。
1時間目は「IBCについて学ぼう」、「ITとは」「IBCはIT業界でどんな役割をしているのか」「会社の中ではどんな仕事があるのか」を説明しました。
「IT」という言葉自体を初めて聞くお子さんが殆どで、大人の世界では説明する必要のないことを子どもたちに伝えることの難しさ、教えることの難しさを改めて実感しました!
2時間目:IBCクエスト
2時間目は「IBCクエスト」と題した名刺交換をゲーム感覚で体験してもらう時間です!名刺交換を課題としたクエストをクリアするごとにお楽しみが待っているゲームです!
まずは、IBCで最も名刺交換をしているであろう営業社員の2名(名刺太郎さんと名刺弟子太郎さん)がコント風に名刺交換の見本を披露!即興コントだったのですが、これが子ども達に大ウケで、この2人はお笑い芸人として子どもたちに認識されたようで、M1優勝した後と同じレベル感の大人気ぶりでした(笑)
さすが営業さん、人の心を掴むのが上手ですね!!
そしていよいよオフィスに入り、IBC社員と子どもたちが名刺交換!
技術・営業・コーポレートの社員から社長まで、たくさんの社員と名刺交換をして、すっかり名刺交換をマスターしました!
社長室にも気負わずどんどん入っていく子ども達!社長を前に、IBC社員の方が腰がひけているような・・・(笑)
お昼休み
お昼休みは、お父さん・お母さん、そしてIBC社員と一緒にみんなでワイワイ昼食をとりました。IBC社員の普段見られない親としての顔を垣間見ることができたり、朝に半べそだった子が、すっかり社員と打ち解けている姿を見ることができたりと、とても楽しい時間でした。
3時間目:ITに触れてみよう
3時間目は、「ITに触れてみよう」と題して、電子回路・電子基盤の仕組みを説明、その電子基盤を使ったイーケイジャパン社の電子工作シリーズエレキットの「スマホシネマ」を使った電子工作を行いました。
説明書を見ながら、一生懸命工作する子どもたちと大人(笑)
完成したら、TVの周りに色を付けたり飾ったりして、オリジナルTVになるのですが、最近の子供たちは、この白い箱のままが良いようで、用意したシール・テープ・画用紙などは殆ど眠ったままでした。。
4時間目:インタビューしよう
最後の時間は、子どもたちがIBC社員へインタビューをする時間です。
「どうしてIBCを作ったんですか?」
「お仕事で楽しいことは何ですか?」
から
「好きなポケモンは何ですか?」
まで、様々な質問が飛び交っていました!
小難しい答えをする人もいれば、子どもの顔を見ながら理解できるように試行錯誤して答える人もいたり、普段子ども達が接する大人は、先生だったり近所の人だっだり、友達の親だったりと、子どもに慣れている大人ばかりですが、子どもに慣れていない普通の大人に接することも、子どもたちにとって良い機会だったのはないかなと感じました。
帰りの会
長かった1日もあっという間に終わり、とうとう帰りの会です。
初めての取り組みで、子ども達を満足させられるか不安でしたが、最後は「今日は夜までIBCにいるー!」と言ってくれた子もいるぐらい楽しんでもらえることができました!
最後に
こども参観日では、元気な子ども達からパワーをもらえただけでなく、会社の子育て支援や、会社として社会貢献するべき次世代育成支援についても深く考えさせられた1日でした。
働きながら子育てをしてきた過程も思い出したり、制度が充実した今だからこそ、子育て支援をする側は、会社/社員両方のニーズを把握して、それに合った支援を、支援を受ける側も当たり前と捉えるでのはなく、支援を受けたからこそ、何がプラスアルファでできるのかを考えなくてはいけないのではないかと強く思います。
ただ制度を作るのではなく、作った意図をお互いが把握し、周りも理解し、支援によってできるアウトプットを増やしていくことで、事業会社として社会に還元、社会貢献にも繋がっていくのではないかと感じた今回の取り組みでした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
これからも、次世代育成支援の取り組みを続けていきますので、「IBCにこういうことをして欲しいな」というご要望などございましたら、是非ご連絡ください。お待ちしております。