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【ドイツ語】年越しの挨拶

こんにちは。
2020年もいよいよ最後の日を迎えました。

今回は、ドイツ語での年越しの挨拶について簡単にご紹介できればと思います。

「良いお年を!」

「良いお年を!」の一番短い言い方は、「Guten Rutsch!」(グーテン・ルッチュ)です。

 これは、

(Einen) guten Rutsch ins neue Jahr!
Ich wünsche Ihnen einen guten Rutsch ins neue Jahr! 
(良いお年をお過ごしください)

を短くした言い方です。

「Rutsch」はドイツ語で「滑ること」という意味なので、一見「新年に向かってうまいことズッコケてください!」のようにも見えるのですが、この「Rutsch」の語源については諸説があるそうです。

よく聞かれる説は、ユダヤ人の言葉であるヘブライ語の「Rosch」という言葉に由来している、というものです。この「Rosch」は、「始まり」という意味があるようで、これを上の表現の「Rutsch」と入れ替えると、「新年の良いスタートを切ってください」というような意味になります。

また、「Rutsch」という言葉は昔「Reise」(旅)という意味でも使われていたという説もあります。この説に従えば、上の表現は「良い新年の門出をお迎えください」というような意味になるでしょうか。

いずれにせよ、「Rutsch」という言葉を新年を迎える前の挨拶に使うのは面白いなと思います。仲の良いクラスメートの一人が僕に、

"Guten Rutsch! Aber rutsch nicht aus!"
(良いお年を!でも滑らないようにね!)

と言ってくれました。(笑)

「新年明けましておめでとう!」

これも、とても短い表現から始めると、「Frohes neues!」(フローエス・ノイエス!)と言うのがあります。

Frohes neues!
Frohes neues Jahr! 
Gutes neues Jahr!

普通は、「Frohes neues Jahr!(フローエス・ノイエス・ヤー!)」(英語のHappy new yearと同義)というふうにちゃんと「Jahr(年)」もつけますが、友人同士などでは、もっと短く、「嬉しい新しい!」と、形容詞だけで済ませてしまいます。日本で言う「あけおめ」的なニュアンスでしょうか。

この挨拶には色々レパートリーがあるようで、他にも「Gutes neues Jahr!」「Gesundes neues Jahr!」などがあります。どんな一年を願うかは人によって言い方が違うようです。

***

ドイツでは新年は爆竹や花火などを打ち上げて盛大にお祝いします。1月1日0時からだいたい1時くらいまで、上から街を見上げるとひっきりなしに花火が上がります。

しかも、狭い路地とかで花火を何本も打ち上げるので、火事にならないか心配になりますし、終わった後のごみは全部ほったからかしにして帰るので、1月1日は通りという通りが汚らしくなります。市街戦でもあったのかというと大げさですが、あのゴチャゴチャ具合を見るとそう感じてしまいます。

但し、今回はコロナの影響で、爆竹や花火を使ってお祝いすることは控えることとされています。除夜の鐘は鳴りませんが、ドイツでも今回は珍しく静かな年越しを迎えるのではないかと思います。

いつも僕の記事をお読みくださいまして誠にありがとうございました。どうぞ、良いお年をお迎えください。来年もよろしくお願い申し上げます。

【写真:nck_gsl (Pixabay)】


  

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