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産後の事情

産後37日目。
可愛い赤ちゃんを爆誕させたのと引き換えに、私のお腹はゆるゆるのシワシワになった。37日経っても元に戻らないウエストと体重に軽く絶望している。

37日程度じゃ体型は戻らないとわかっていても、体重減少はあと6kgを残してピタッと止まってしまったし、お腹も出たまま、太もものスキマは豊かな肉で埋められ、お尻との境界線は行方不明。焦る。

私にとってこれは死活問題である。
なぜなら、妊娠前に着ていた洋服の6割が入らないからだ。
ジーパンはもちろん入らない。ゴムのパンツも食い込んで苦しい。ワンピースのファスナーが閉まらない。入ったかと思えば、パツパツ…。

小柄なのをいいことに、いつも小さめのサイズを選んでいた私。ぴったりとボディラインが出る洋服が好みの私。
そんな過去の自分を、ちょっぴり恨む。妊娠中「産んだら着れるっしょ」とか言って食欲のままにパスタ食ってた自分をひっぱたいてやりたい。

H&Mのサイズで言えば、私はかろうじて32だった。32は一番小さいサイズだから、これはちょっとした自慢だった。ジムに通って運動を頑張っていたし、食生活も気をつけていた。

久々にH&Mに行き試着してみたら、32からギリ36へとサイズアップした。今の私に32の服なんて絶対に着れやしない。34も無理だ。もしかしたら36も怪しいかもしれない。
つまり、クローゼットの中にしまってある6割の洋服は、今の私にとってはただの布切れなのだ。(ゴミ…って言おうとしたけど洋服に失礼なので、控えめに布切れと表現した。)
雑巾の方がまだ使い道はあるというもの。クローゼットの中の布切れは掃除にも使えないし、切って縫ってリメイクする技術なんて持ち合わせてない。

定期的なダンスとジムでの運動でかろうじて保たれていた「32」というサイズは、妊娠出産という10ヶ月にもわたる大イベントの末に容赦無く失われた。
体型が崩れたことを「犠牲」だと言ってしまったら、赤ちゃんと自分に失礼だろうか。

ぱっと見では、サイズが32か36かなんてわからない。だけど外からは見えないその服の下には、ひっそりと産後ガードルが仕込まれており、中身はしっかりと脂肪が詰まっている。

赤ちゃんを長い間守り続けてきた脂肪。身体も心も戦ってきた証。私はあなたを誇りに思う。どんな体型でも私は素敵、自分を愛してあげよう。と、自分自身に語りかけてみる。

とはいえ、クローゼットの中で眠る6割の服はただのゴm…布切れだ。これは、目を逸らしてはならない事実である。
どんな体型も受け入れるとして、この服たちには、今でも未練タラタラ残っている。布切れのまま眠らせておくわけにはいかない。処分する選択肢も、大きめのサイズに買い直す選択肢も、無い。

再び大好きな服たちを着られるように、産後ダイエットに挑戦しようと思う。あー、がんばろ。


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