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良暹法師が百人一首に残した作品は?

良暹法師りょうぜんほうしが百人一首に残した作品は、、、

─── 目 次 ───
☆作品
☆意味
☆体言止め
☆文法解説
☆鑑賞
☆出典
★関連動画
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☆作品

♪ さびしさに
  宿を立ち出でて
  ながむれば
  いづこも同じ
  秋の夕暮れ

です。

読みは、

♪ さびしさに
  やどをたちいでて
  ながむれば
  いこもおなじ
  あきのゆうぐれ

となります。

太字一カ所が変わります。

この歌は、良暹法師が比叡山延暦寺を離れて、1人で暮らしていた頃の歌です。

☆意味

さびしさに
  (寂しくて耐え切れずに)
宿を立ち出でて
       (自宅を出て)
ながむれば
     (周囲を眺めれば)
いづこも同じ
    (どこもかしこも
    同じように寂しい)
秋の夕暮れ
    (秋の夕暮れだナァ)

☆体言止め

5句:秋の夕暮れ

「秋の夕暮れ」で終わる短歌は他に、
・百人一首87番:寂蓮法師じゃくれんほうし


・三夕(さんせき)と呼ばれる3つの有名な短歌


☆文法解説

1句:「に」格助詞。
    原因・理由。


2句:「宿」
   旅館ではなく自宅

3句:「ながむれば」
   「ながむ」の已然形
    +「ば」接続助詞

「ながむれば」には、
単に「眺める」という意味以外に

「物思いに耽る」という意味もある


☆鑑賞

この歌は、良暹法師が比叡山延暦寺を離れて、1人で洛北で暮らしていた頃の歌です。

独り暮らしの寂しさに
耐えきれなくなり、
外に出てみたが、
周囲も寂しげな「秋の夕暮れ」
であり、自分もその景色の一部なのだと、再認識した歌

☆出典

『後拾遺集』秋・333

★関連動画


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