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猿丸太夫の作品は?

猿丸太夫の作品は・・・

─── 目 次 ───
☆作品
☆意味
☆本歌取り
☆文法解説
☆鑑賞
☆出典
★関連動画
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☆作品

♪ 奥山に
  紅葉ふみわけ
  鳴く鹿の
  声聞くときぞ
  秋はかなしき

です。

読みは、

♪ おくやまに
  もみじふみわけ
  なくしかの
  こきくときぞ
  あきはかなしき

となります。

太字一カ所が変わります。

☆意味


奥山に   (奥山に入って)
紅葉ふみわけ
     (紅葉ふみわけて)
鳴く鹿の    (鳴く鹿の)
声聞くときぞ (声を聞くと)
秋はかなしき
     (秋はとりわけ
      悲しいものだ)




☆本歌取り

本歌は、
万葉集/1515
舒明天皇
夕(ゆう)されば小倉(おぐら)の山に鳴く鹿は今夜(こよい)は鳴かず寝(い)ねにけらしも


☆文法解説

4句:「ぞ」強意の係助詞
5句:「秋は悲しき」
   形容詞「悲し」の
   連体形「悲しき」
   「ぞ・・・しき」
   で、係結び

   「は」係助詞
   「とりわけ」と訳す




☆鑑賞


登場している鹿は、牡だそうで、鹿が鳴いている理由は、
牝の鹿をもとめて鳴いているのだそうです。
悲しそうな歌ですね。



☆出典

この歌は、『古今和歌集』では作者は「よみ人しらず」となっています。
(『古今和歌集』秋上・215)



★関連動画


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