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陽成院が、百人一首に残した作品は?

陽成院が、百人一首に残した作品は?

─── 目 次 ───
☆作品
☆意味
☆歌枕
☆序詞
☆文法解説
☆鑑賞
☆出典
★関連動画
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☆作品

♪ 筑波嶺の
  みねより落つる
  みなの川
  恋ぞつもりて
  淵となりぬる

です。

読みは

♪ つくばねの
  みねよりおつる
  みなのがわ
  こぞつもりて
  ふちとなりぬる

となります。
太字一カ所が変わります。

陽成天皇は幼い頃から、あこがれる女性がいました。

後に光孝(こうこう)天皇となる人の長女、綏子(すいし)内親王です。

成長するにつれ、あこがれが恋に変わっていきました。

その気持ちを詠んだ歌です。

☆意味

筑波嶺の   (筑波山の)
みねより落つる
   (峰から流れ落ちる
      小さな流れも)
みなの川
   (積もり積もって
   みなの川となります)
恋ぞつもりて
   (私の気持ちも
    ますます高まって)
淵となりぬる
 (深い恋の淵となりました)



☆歌枕

筑波山

☆序詞
上の句全体が、
4句「こひ」を引き出す





☆文法解説

4句:「ぞ」
5句:「ぬる」
   係結び


☆鑑賞

この歌は、綏子(すいし)内親王に捧げられたということです。

あこがれの気持ちが高まっていく様子を、
筑波山の川の流れにたとえてステキです。

その気持ちの高まりを、歌に詠んで、それを相手に捧げるなんて
ステキですね。

綏子(すいし)内親王は、陽成天皇の后となりました。
陽成天皇の想いが実ったのです。


★出典
後撰和歌集
伝えられているのは、本作のみ。


★関連動画


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