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紀貫之が百人一首に残した作品は?

紀貫之きのつらゆきが百人一首に残した作品は、、、

─── 目 次 ───
☆作品
☆意味
☆文法解説
☆鑑賞
☆出典
★関連動画
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☆作品

♪ 人はいさ
  心も知らず
  ふるさとは
  花ぞ昔の
  香に匂ひける

です。

読みは、

♪ ひとはいさ
  こころもしらず
  ふるさとは
  はなぞむかしの
  かににおける

となります。

太字一カ所が変わります。

この歌は、紀貫之が旅行をして、久しぶりに昔なじみの宿に泊まったら、

宿の人が
「ご無沙汰でしたね」
と、ちょっと怒っている様子だったので詠んだ歌です。


☆意味

人はいさ
  (あなたは
   さてどうでしょう?)
心も知らず
    (他人の心は
     わかりませんね)
ふるさとは
  (この昔なじみの里では)
花ぞ昔の
    (梅の花だけが
        かつての)
香に匂ひける
  (香りを漂わせています)


☆文法解説

2句:打ち消しの助動詞


☆鑑賞

宿の主が、紀貫之に
「ご無沙汰でしたね」
と、ちょっと怒っている様子なので、

♪ 人はいさ
  (あなたは
   どうなのですか?)

と問いかけて、半ば逆きれして、

「あなたこそ私のことを覚えていてくださいましたか?
 梅の花はかつての香りを漂わせていますよ」

と畳み掛けているようです。

紀貫之も宿の主も、お互いに心は変わってしまったかもしれないが、梅の花だけはかつての香りを漂わせている、
という歌です。

☆出典

『古今集』春・42

★関連動画


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