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手付をいくらもらうのがいいのか?

こんにちは!
昨日予約のみの茶懐石を頂いたら、そのうまさと静謐さに魅了され、
日本酒が止まらなくなった、
関西で大家業と子育てに精を出す佐山 潤(さやま じゅん)です。
茶懐石というのは酒を飲ませる料理なんだなと実感しました。

物件を売りに出し、買い手の方が現れ、物件に興味を持ってくださる。
融資についてもぼんやりイメージがわき、その気になってくださる。
その後買い付け証明を出して頂き、売り主がそれに合意すれば、
手付金を払う。

というのが、ひとまず売買でよくある流れです。
興味があってあれこれ聞いてこられるけど、結局買わない、
フェードアウトしていく。という事が非常に多いので、
いよいよ手付金をいくらにする、みたいな話になってくると
「ああ、この方は本当に物件を買う気があるのだな」
とようやく先が見えてくる思いが致します。
じゃあいくら頂いておくか、仲介会社とも打ち合わせる訳ですが、

「佐山さん、手付金いくらにします?」

「え?あんまり高いの嫌なんです。50万とかでいいですけど?」

「いやいや、いくら何でもそれは、、、交渉する側の面子もあるんで、、
100万くらいは行っときましょう。」

「まあ、いいですけど。。。」

通常、手付金は物件価格の1%から10%の間位で支払金額が決まりますが、
手付金といえど、少しでも多めにもらうようにしようと、
売り主さんも仲介業者も考えますが、とある条件がある限り、
私はそこにまったく興味がありません。

とある条件がある限りは、です。笑
それがなければ確かに手付金は沢山もらえるに越したことはないです。

そもそも手付金てなにか?
その物件を買うための証明ともなるように最初に払うお金。
といえるかと思います。これを払うとお互い後には退けなくなります。
というのも、手付金には色々取り決めがあって、まず、
買主は手付金を払った後、買主都合で「やっぱり買うのやめる」となると、
払った手付は放棄、つまり、もう返してもらえない。
売り主さんのものになります。
この状況、体験したことないのですがちょっと憧れます。
別に物件はすぐに売れなくても家賃入ってくる。返済も問題ない。
売却は時間をかければできる、と思えれば、
手付金という多額の現金を頂いただけ。。。いいですね!笑

翻って、売り主さんの場合、
手付をもらった後で、売り主都合で「やっぱり売るのやめる」となると、
もらった手付は返す上に、その手付金と同額をもう一つ払う。
100万円もらっていたら、合計200万買主さんに払わないといけない。
つまり、手付もらったら、売り主さんの方でも簡単に後には引けない。
この時点で売却の収支計算を間違えていた、とかになると大変なわけです。

さておき、私はかつて、保有していた物件を売るにあたって、
大盤振る舞いな買主さんに恵まれたことがあり、なんと手付をいきなり、

1000万


振り込まれた事がありました。
今の所、ここまで気前よく大金をポンと払ってこられた方を知りません。
で、当時の私はこう思ったのです。

「この話、、、ポシャらないかな、、、」

と。笑
確かにここで買主さんが「やっぱりやめます」といえばこの話は立ち消え、
1000万は手元に残ります。
売り物件にしても家賃は問題なく入ってくる物件なので、
ただ単に1000万もらった、という話になります。

いやいや、色々考えた末に売ることにしたわけだから、
ここでスパッと売れるに越した事はない!
いや、そうは言ってももしこの話がポシャったら、、、ムフ。
とか、買主様の意図・意向を無視してアホな妄想に浸っていた私。

すると、仲介会社さんから連絡が。

「買主さん、あてにしていた銀行から融資下りなかったみたいなんです。
この話ポシャるかもしれません」

、、、、叶った!!?


「えー!?じゃあ手付はこっちもらっといていいんですか?」

「いやいや、そんなわけないですよ。」

え・・・?
この後私を待っていたのは1000万円の現金獲得ではなく、
ほんのちょっとの地獄でした。ほんのちょっとですけど。

次回に続きます。

本日もお読みくださり、ありがとうございます。

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