休職日記 〜友人とドライブ〜

 週末に人に会ったりすると、途端にnoteが途絶えてしまう。人に会うと想像以上にエネルギーを使う。文章を生業にしている人はおそらく文章を貯金しているのだろうが自分にはまだそこまでのアウトプット力がないというか、すぐに飽きてしまう。ここで一回手綱を締め直す。たとえ本当に書くことがない日記でもなんとかここに出来る限り発散していきたい。

 友人が地元に帰ってくるということで久しぶりに実家の車を借りて、空港まで迎えに行った。自分としてはなかなかの遠出だ。空港は3連休前で想像以上に混んでいて、車を止められず、ロータリーを1周するというまさかの展開。こういう不測の事態に弱い。しかし、まぁなんとか止める場所を見つけて合流できた。友人1人だけと思ったら彼女が同伴だった。先に情報を言わないで相手をびっくりさせるのが友人のいつもの手口だ。やらしい。結果、俺はたじろぎながらも頑張って冷静に挨拶をする。その反応をみて友人はニヤニヤしている。こうやっていつも先制攻撃を仕掛けられる。

 車を出したが良いが、なんの予定もない。プラス、彼女が福岡が初上陸みたいなのだが、特に地元らしいスポットを紹介できる手札がない。それで、とりあえずなんとなく海を観にいくことにした。

 関東から来ているのだから、正直ある程度の建造物と風景は関東の劣化版みたいな街だ。住むのならお勧めするが、観光として福岡を紹介するときは結構困る。なんとなく万人に紹介できるのは太宰府天満宮ぐらいだ。これは福岡県民あるあるだと思っている。「正直、観光なら大分とか鹿児島とかの方が魅力があるよ。」と定形文みたいに言いふらしている。

 そんな感じで、車移動する時間が大半で、関東から来た完全に相手の方がお疲れモードのはずだが、車の運転も下手くそで、なまじ人と会話するのに今かなりのエネルギーを消費するから、相手の方が気を遣っていたかもしれない。たいていの社会人は話を聞きながらすいすい車を運転するものだが、自分はそれが非常に苦手だ。ナビと睨めっこしながら運転にあくせくして話が入ってこない。上京して都会の路線図に抵抗はなくなったが、車道の把握はかなり苦手になってしまった。そんな感じなので乗っている側も安心させにくい運転をしているのだろう。

 最後はラーメンを食べて2人とは別れたのだが、あとから友人の共通の知り合いと連絡をするなかで、どうやら彼女は最近体調が不安定な日が続いていて友人がよく病院に連れて行っていたらしいことを知った。出会った時から天才的に人間ができている友人であったが、やはりそういう部分もおくびにも出さないところが本当に同じ年齢を重ねて生きているとは思えないぐらい人間ができている。そんな感じで、年齢と共に、友人と会っても明るく振舞わなければならないということが増えてきた。なぜなら、こうやって相手の変化に気付けなくなるからだ。本当は自分のことだけをまっすぐ考えたいのだが、目の前の出来事でそうはいかなくなる。自分だけ辛い感じをさらけ出すと空気が重くなる。なるべく他愛ない話をする。だが、適応障害が発症して相手に気遣う力もなくなったので、休職して実家に籠ることにしたのだ。逆に言えば、半年立ってようやく友人の前でも少し明るく話せるようになった。それでも、休職している自分に対して相当気を遣って話してくれてることを知っている。働き盛りで身の回りのことも忙しいだろうに。本当に感謝しかない。この感謝を今後どう返していったら良いだろう。

 もうすぐ、会社規定にある休職期間が終わるので、そろそろ次の行動に移さなければならない。かなり憂鬱だ。日々どうしたら良いか考えているが良い案もない。正直復職はしたくない。復職してもまた1年後ぐらいに同じことになりそうだ。かといって、転職して明るい未来があるとも思っていない。今後自分はどこに向かえば良いのだろう。そんなこと考えながら夜道車を走らせ帰宅した。

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