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ネクストリーダーセミナー 8月31日開催 女性社外取締役勉強会報告について

こんにちは!縄文アソシエイツコンサルタントの徳田です。
本日は弊社主催の勉強会の内容を共有させていただきます。

8月31日、第1回 社外取締役を目指す女性のための勉強会を開催し、上場企業に勤める女性幹部職(部長以上)の30代~50代 約60名が参加。活発な意見交換を行いました。

社外取締役女性ニーズの高まり

2021年コーポレートガバナンスコードの改定により、スキルマトリクス(=取締役会を構成する各取締役が保有するスキルを一覧表の形でまとめたもの)の公表が義務化されたことで、女性の活躍推進を含む多様性の確保に採用ニーズが高まっています。
 
縄文アソシエイツの実績でも、昨今社外取締役の紹介者数は、男性よりも女性が上回り、2017年以降その差が年々開きつつあります。※図1
また、これまでは、大学の教授や士業(弁護士や会計士)が人気でしたが、昨今は事業会社で経営経験のある女性経営者や役員が注目されています。※図2
 
女性幹部職の方々からも、他社の社外取締役を通して他流試合をすることは、経営経験の幅と視座を広げる良い機会だと捉え、積極的に手を挙げていきたいという声が増えており、今後ますます女性役員の社外取締役兼務が多くなると予想されます。

(※図1:社外取締役ご支援実績 男女別推移 (2013~2021年:縄文アソシエイツ調べ)
(※図2:女性社外取締役 経験職種別ご支援実績  2021年:縄文アソシエイツ調べ)

図1
図2

上場企業の女性役員からのメッセージ「社外取締役を兼務することは、これまでとは違う面白さがある!」
今回のセミナーは、実際に兼務で社外取締役に就任されていらっしゃるお二人を講師としてお招きし、ディスカッション形式で90分行われました。お一人目は、日本たばこ産業株式会社(JT)で常勤監査役を務め、2021年からは本田技研工業株式会社の社外監査役も兼務されている永田亮子氏。お二人目は、日本電気株式会社 執行役員グローバルファイナンス統括部長を務め、2018年からは太陽ホールディングス株式会社の社外取締役を兼務されている青山朝子氏です。
 
JTの永田亮子氏が本田技研工業の社外監査役に就任したタイミングは、常勤の監査役の仕事内容を理解し、仕事と時間のコントロールができるような状況になった、 JT常勤監査役5年目。社外役員に関心を持ったきっかけは、 リクルートの常勤監査役がJTの社外取締役に就任していることに気づき、自分も社外役員をできるのだと知った頃たまたま声がかかったそうです。JTの執行役、常勤監査役として、また他社の社外監査役として、それぞれの立場で取締役会に出席することで、何を期待されているかを意識して発言するようになり、視野広がったそうです。
 
NECの青山朝子氏が太陽HDの社外監査役に就いたのは、2018年。その後、ご自身から声をあげ、社外監査役から社外取締役へ転換されています。2018年当時はコーポレートガバナンスの必要性が高まった頃で、青山さんも将来のキャリアを考え、大学でガバナンス経営のCFO講座を受けていました。これまでのキャリアと大学での学びを実践に活かしたいと考えていた時に、2社から社外監査役のお声がかかったそうです。太陽HDのオファーを受けた決め手は、会計士資格を持つファイナンスのスペシャリストとして、会社の財務諸表を読み、今後の新規事業への投資など、事業をグロースする経営に期待が持てた、というのがその理由です。

今回、セミナー参加者に向けて3つの強いメッセージがありました。
一つ目は、「チャンスがあれば積極的にチャレンジしてほしい」ということ。
違う立場で2社の経営に携わることは、視野を広げて経営判断を行えるだけでなく、自分自身の中で新たな化学反応が生まれ、他では得がたい経験を得られた。もし、これから経営に携わることを目指すのであれば、社外取締役へのチャレンジも、経営の視座を広げ、経験の幅を広げる選択肢の一つになる、と発信されました。
 
二つ目は、「社外取締役の就任検討の際には取締役の条件等を予めクリアする」ということ。
2社オファーがきた際迷うことがあれば、例えばその会社の社長の想いに共感できるかどうか。また、好き嫌いで決めることも大切ですが、例えば決算サイクルが同じ場合はスケジュール調整が難しいため、現職の決算時期と異なる決算スケジュールの会社を選択することが現実的です。
 
そして、最後に、「今目の前ある仕事を必死に頑張ること」です。
その結果、自分のバリューとレピュテーションを高め、役職やポジションを上げていくことで、社外取締役のお声がかかることに繋がる、とエールが送られました。

社会で活躍する女性を応援します! 背中を後押しするためのセミナーや勉強会を今後も企画していきます!
今回のセミナーを通じて、女性社外取締役に関心を持ち、今後チャレンジしていきたいと考えている女性は思いのほか多く、明確な意思を持って参加された女性幹部の方々の非常に高い熱量を感じました。セミナーの満足度も高く、今後も社外取締役に関する勉強会に参加したいとの声を多数いただきました。※(図3,図4 縄文アソシエイツ調べ、満足度と次回セミナーの参加意向について)
 
縄文アソシエイツでは、こうした多くの声にこたえ、今後次世代の女性経営者育成や、ネットワーク構築のためのセミナーや勉強会などを企画していく予定です。

ご関心ある方、ぜひ積極的なご参加をお待ちしております。


図3


図4

徳田 治子(Haruko Tokuda)
関西外国語大学卒業。マーケティングリサーチ会社インテージで消費財、耐久消費財、金融、サービス業などのマーケティング戦略、商品・事業開発、海外進出支援等に従事。その後、KPMGコンサルティングにてブランド経営戦略を実施。NPOで女性リーダー育成支援なども行う。新たな時代を勝ち抜く人財と企業との価値ある出会いを支援すべく、縄文アソシエイツに参画。

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