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天満宮のお祭り

小学校の校区に「天満宮」がありました。
春と秋にお祭りがありました。
お祭りは、二日あるのですが、巫女をしている友達は、学校を休む事ができて、羨ましいと思っていました。
学校から帰ると皆んな小遣いを握ってお祭りに出かけます。
「天満宮」には、「鷽(うそ)かえ」と言って、木でてきている鳥の鷽(うそ)を購入すると、抽選になっていて、色んなものが当たるのです。特等は、金色の鷽が当たりで、その年、幸福が訪れると言われています。
(“金色の鷽”見た事ありませんが!)
学校を休んで巫女をしている友達は、ここで「鷽かえ」をしているのでした。

鷽かえ
これは立派な「鷽」


「天満宮」には、露店が沢山並んで子供達はワクワクしました。
いつも、必ず買うものもありました。
「きびだんご」です。門をくぐると直ぐ右に毎回、それはありました。おじさんが歩いて引いている小さな「きびだんご」の車です。
実はこの「きびだんご」は、普通の日は、街中を、木でてきたカチンコを鳴らしながら売り回っているのです。
でも、お祭りの日は特別に買うことができました。
小さな丸いお団子が五個も付いた「きびだんご」を箱から取り出して、釜で温めて上の引き出しからきな粉の引き戸を開いて、団子にきな粉をたっぷりかけてくれます。
沢山買うときは、紙の袋に入れてくれるのです。白玉団子とは、違う、きびの団子は、モチっとしたところはあまりありませんが、きな粉とよく合うのです。

こんな「きびだんご屋」さん
きびだんご

また、「水飴」も、友達とよく買いました。
短めの割り箸2本に絡めてくれる水飴を2本の箸を使ってグルグル回して、透明だった水飴を白くなる迄競いました。

この状態から真っ白にする!


「型抜き」も友達と競いました。
平たいお菓子に型が付いていて、それを爪楊枝で、綺麗に外すのです。
上手く外せば、他のお菓子が貰えました。

型抜き

他にも、「たこ焼き」「イカ焼き」(昔は子供も買えるような、安くて少量のイカの串がありました)何故か美味しい「焼きそば、お好み焼き」「りんご飴」などなど、、、

思い出せば、“パラダイス”でした。

放課後から夜迄、友達と「天満宮」の境内で、
遊んで食べていた記憶があります。

5.6年の時、同じクラスで仲良くなった友達の家は、親族一同、「露天商」でした。
ですから、お祭りの時は、小さい頃から友達は露天のお手伝いをしていました。
何をするとは決まっていなかったので、今回は、「焼きそば屋」また違う時は「ヨーヨー屋」、「綿菓子屋」と、色々お手伝いをしていました。
聞くと、家には親族が、祭りの度に集まってきて、寝泊まりするらしく、家の中は、人だらけになるそうなのです。
でも、それはお祭りの時だけ、他の地域の祭りの時は、友達の家族も出掛けていくので、反対にその時は寂しい思いをしていたそうです。
お祭りに参加しているようで、羨ましいとさえ思っていましたが、違う一面もある事を知りました。
小学生ながら、しっかりしていて、お姉さんのようにたくましい友達でした。
きっと、今は後を継いで日本中のお祭りに出かけてるのだろうなーと思っています。

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