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スプーンさん④
もう行き慣れた道と油断していた。
私は気がついたら降りる駅を通り越していて、焦っておりたら花小金井駅にいた。
ここはどこだ。
ただでさえ時間短いのに。
路線間違えたと思い、泣き顔になりながらタクシーに乗り込む。調べると電車の方が早い。タクシーを降り、電車で引き返していつもの駅へ予定より30分押して着く。
なかなか来ない私にどうしたのかなーと思ってたとスプーンさん。しかし彼は駅までは迎えに来ない。自宅のベッドでゴロゴロしていた
私の話をし終えると、彼にハグをする。
世界一好きな匂い。私があげたTシャツを着てくれていた。
彼に会うのは3週間ぶりだ。
長いディープキスから始まりいつもの濃厚なセックスが始まる。
中に出してもらったあと、一緒にシャワーをあび、やっとじっくり彼の顔をみる。
髪、伸びたなあ。
iPodをBluetoothに飛ばせる機械を買ったという彼。それで曲を聴きながら彼の肩や腰をマッサージする。
ロック歌手はみんななぜか27歳で急逝するらしい。今日の選曲は27歳で死んだ人特集。
それらの曲が終わったらなぜかゴッドファーザー愛のテーマになり、それを聴きながら2人ともちょっとうたた寝する。
起きてから彼が目玉焼きを作ってくれる事になった。料理してる姿を初めてみる。
ご飯食べながら、かけた曲はジュディマリ。ジュディマリは男女で好きな曲が違うらしい。私は散歩道をリクエストした。
ドラムたたきたくなるなぁとスプーンさんはドラムのスティックを出す。
彼は学生時代バンドをやっていた。
バンドやってると休憩中に他の楽器で遊ぶものらしい。彼はギターがメインでやってたみたいだけど独学でドラムを習得していた。
座椅子をドラムにして、たたく。
腕がなまってるなぁーと言いつつカッコいい。こんなの卑怯、カッコいいもん。
栄養ドリンクのクエン酸が効いてきたのか元気になってきた!という彼に、
よし、もう一発やろう、とベッドに誘う。笑ってくれる彼。
やっぱり2回目はいかないんだけど(彼いわく誕生日の時に5回出来たのはレアだったとのこと)
スプーンさんの、
左耳に好き、右耳に大好き、と両耳に囁くと
彼は笑ってくれた。いいんだ、返事は笑顔でいい。答えてくれなくていい。
帰り際に小さい額に入れた絵をプレゼントする。私は最近絵を描いてて、一枚ほしいと言ってたのであげた。
部屋のどこかに飾るんだそう。
彼はこれからカバンを治しに行くそうで途中まで一緒に電車に乗る。別れ際お互いずっと見えなくなるまでバイバイしていた。
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