一度折れた羽根はもう二度と元には戻らない
うつ病になった経験がたまにフラッシュバックすることがあります。
人生の全てに絶望したあの日々を、今でも思い出すことがあります。
現在は、なんとか日々の生活を過ごすことができていますが、うつ病になる以前の自分とは、頭の思考プロセスが根本的に変わっているように思います。
よくスポーツ選手が大怪我を負う前と負った後で、感覚が全くと言っていいほど変わってしまったというお話を聞きます。怪我を負うと、それまで当たり前のようにできていた動きができなくなると聞きます。
それと似たように、うつ病になる前と後では、頭の構造が根本から変わってしまったように思うのです。
嬉しいや楽しいといったプラスの感情の起伏が小さくなり、代わりにいつも心のどこかで満たされない気持ちをずっと抱えている。
そして、マイナスの感情だけは何倍にも増幅されてしまうのです。
うつ病に完治はないように思います。
ただ、変わってしまった自分をうまくコントロールできるようになっただけで、環境や状況が変われば、また元のどんよりした心持ちに戻ってしまいます。
そういった意味で、一度折れた羽はもう二度と元には戻らないのだと思います。
こういった苦しみはうつになった人でないと分かりません。
ほとんどの人は、なぜ当人がある日突然うつになって、急に暗くなってしまったのかを理解できないのでしょう。
そうして、孤独に気持ちをわかってもらえないまま生きるのが、元うつ病の人間の宿命かもしれません。
拙い文章ですが、
ご覧いただきありがとうございました。