私の52個のエートル トゥルマンテ ◆23個目◆
◇幸せ?のお菓子たち◇
初めての出張で新幹線に乗ることになった。1時間半の旅で、9時半には目的地に着く予定。
初めての出張だし、何か楽しもうと駅弁を食べることにした。
当日、少し早めに駅に到着して、まずは駅弁売り場に直行。ところが、並んでる弁当の種類が多すぎて目が回りそう。どれにしようか迷ってるうちに、気がつけば時間がどんどん過ぎていく。もうこれ!って決めてホームに直行。お弁当にしても選択肢がたくさんあるってすごい良いことなんだけど、迷っているうちに何にしたら良いかわからなくなる苦しみもある。
新幹線って快適!指定席だから絶対座れるし、私が選んだTRAIN DESKの車両には、目の前にコンセントと広いテーブルまである。
お弁当を広げて「これぞ出張」なんて気分にひたっていたけど、本来はパソコン用のテーブルなんだよな…
無事に出張を終え、帰りもまた快適に新幹線で爆睡して帰宅。帰りの駅でお土産でも買おうと思って立ち寄ってみたけど、これがまたすごい。
お店がぎっしり並んでいる。
広い構内にたくさんのお店!
見たお店に戻ろうとするともう迷子。迷路みたいな構造に翻弄される。
方向音痴の自分にいつも悩まされる。
そしてお土産を買うのもすごい迷う。たくさんあると何を買って良いかわからなくなる。
どのお店も、お土産と言えばやっぱりスイーツばかり。チョコレート、キャラメル、クッキー、ふわふわのスポンジケーキにカスタードが入ったものとか、甘いものだらけ。お煎餅やしょっぱいお土産を探すほうが大変。
しかも値段が高い!6個で1500円、5個で2000円。
えっ!1個あたりいくら?とついつい計算してはえっ!と驚きまくっていた。
ピスタチオ入りのラングドシャなんて、1枚で300円だし、「これ、こんなに薄いのに?」
ふと、地元にあった和菓子屋さんを思い出した。その和菓子屋さん、地元の年配の人たちに人気で、いつもあんこの和菓子がずらっと並んでいた。
ある日、そのおじさんが「年寄りって本当にあんこ好きだよなぁ。こんな甘いもんばっか食ってたら糖尿病になっちまうぞ」と笑いながら団子を作っていたのを思い出す。「ここらの老人を糖尿病にしてるのは俺だな、ははは!」なんて言ってた。
その罪悪感の告白?の後しばらくして、人気があったはずのそのお店、いつの間にか閉店して、代わりに古着屋さんが入っていた。
家に帰って、あまりにたくさんあった甘くて高いお土産の話をしていたら、家族が「甘いものってやっぱりもらうと嬉しいね」と一言。
「スイスやベルギーじゃ、チョコレートは人をハッピーにするって信じられてるらしいよ。お煎餅も嬉しいけど、やっぱりスイーツはパッケージもおしゃれだし、もらうと気分が上がるよね」なんて言われて、なるほど、甘いお菓子は見た目も華やかで、確かに心がハッピーになる気がする。お煎餅もおいしいけど、やっぱり地味だなと思う。
お煎餅って、例えるなら和装の美人みたいなもの。おしとやかで上品で、控えめな感じ。
対してスイーツ美人は、金髪巻き髪でキラキラのドレスを着たアカデミー賞の女優みたいな派手さがある。なんだかんだで、ついつい目が奪われてしまうのも無理はない。
こんなに甘いお土産が世の中にあふれてるってことは、やっぱりみんな甘いものが好きなんだろう。そしてまた、あの和菓子屋のおじさんの言葉を思い出す。確かに、甘いものを食べ過ぎると肥満や血糖値の乱高下、虫歯、さらには糖尿病と健康に悪影響があるらしい。
となると、ここのお土産売り場も糖尿病患者製造工場みたいなもんかもな…と考えが膨らむ。デパ地下だってそう、甘いものを売ってるところはどこもかしこも、糖尿病患者製造工場ってわけか?
まあ、そんなことはない。食べ過ぎがダメなだけで、ちゃんと自分でコントロールすればいいのだ。和菓子屋のおじさんの言葉から、なんだか妙な妄想が広がってしまったけど、お土産のお菓子って、そもそもそうそう頻繁にもらうもんじゃないし、あの少ない量で高い値段設定も、実はみんなの健康を思ってのことなのかも。。。
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