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【映画評】ギル・キーナン監督『モンスター・ハウス』(Monster House, 2006)。

 ロバート・ゼメキスとスティーヴン・スピルバーグが製作総指揮に名を連ねるアニメーションで、最新の技術によって幽霊屋敷がとことん擬人化される。実際、『ハロウィン』(1978)や『悪魔の棲む家』(1979)の家がそうであったように、これまで多くのホラー映画における家の「ファサード」が2つの窓(目)と扉(口)によって「顔」に見立てられては来たのだが、このフルCGの家(右上図)は顔をもつどころか、遂に自立走行を開始する。
 舞台は郊外の住宅街で「白人」の子供たち(左上図)が主人公である。敷地に立ち入るものを何でも飲み込むこの怪物館には、見せ物小屋に囚われていた女大食漢(左下図)の霊が憑いているという設定だ。更にこの家を捜査する「黒人」警官(右下図)が殆ど知的障害者の様に描かれるなど、どうにも差別的な描写が多い。

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