【試訳】J・バートによるR ・アルトマン『ロング・グッドバイ』(1973)論(J. Burt, 2002)
この探偵映画は、動物がどのように我々の注意を引き付けまたそらすのかを、迷い猫のモチーフの周囲に映画の始まりと終わりを悪戯っぽくフレーミングすることで、また映画の残りを犬で満たすことで例証する。
長いオープニング・シークェンスは、フィリップ・マーロウが、飼い猫の嫌っているキャットフードをあの手この手で食べさせようとする苦心を描く。それが猫の家出を誘発し、しかも猫は映画の残りの間には戻ってこない。
映画の終わりでマーロウが遂に追い詰めた旧友テリー・レノックスを撃つ直前に口に