マガジンのカバー画像

読書日記

20
読んだ本の紹介をしている記事のまとめです。
運営しているクリエイター

#theNewYorker

"Opening Theory" by Sally Rooney: 新作"Intermezzo"がやってくる!

新作がやってくる  2024年7月8,15日合併号のThe New Yorkerに、Sally Rooneyの新作長編であ…

バナナ星人
1か月前
11

死を想えど、悟ったふりもできなくて : “Beyond Imagining” by Lore Segal

 読んだ直後には深く感動せずとも、数日かけてポコリポコリと感想が浮かんでくるうちに、気が…

バナナ星人
2か月前
9

生産的であり続けろ、という声にとらわれて: "How Should A Person Be?" by Shelia He…

"How Should A Person Be?" by Shelia Heti  Productiveという言葉はいつからか魅力的になっ…

バナナ星人
3か月前
14

幼い日々の、痛み苦しみに祈る: ここはすべての夜明けまえ (間宮改依), “Universal H…

 「痛みのない幼少期は無い」というフレーズが頭の中にずっと残っている。どこで読んだのか思…

バナナ星人
3か月前
20

the New Yorkerで面白かった短編フィクション②: 村上春樹 / Souvankham Thammavongsa

 The New Yorkerを自身で購読し初めてから随分経ちました。最寄りの図書館に置かれていないの…

バナナ星人
3か月前
14

The New Yorkerで最近読んだ短編フィクション: 新たな作家との出会いの場

 The New Yorkerを初めて手に取ったのは高校生のとき。「日本のメディアとは切り口の違う記事…

バナナ星人
6か月前
26

Franz Kafka短編集 / Flowers for Algernon / 最近読んだクラシックとか

 言わずと知れた「名作」を手に取る時、いつも心が揺らいでいる。一つ、ここには時の流れによる淘汰を潜り抜けた折り紙つきの読書体験が約束されているという喜び。二つ、えっ、こんなに有名な作品なのに私は読んだことがないの?大丈夫?三つ、私は体験が欲しいのか、教養が欲しいのか。……こんな具合でいつも、一瞬心がゆらゆらと彷徨ったのち、表紙を開くことになる。読書ってかなり個人的で、solitudeを楽しむ人が多い趣味だと思うけれど、同時に幅広い人との体験の共有にも繋がっていることを意識せざ