さすらいの地方甲無韻

バブルの頃、生保の資産運用部門の内定をお断りし、七側県の地方甲無韻に。その後、途中で「…

さすらいの地方甲無韻

バブルの頃、生保の資産運用部門の内定をお断りし、七側県の地方甲無韻に。その後、途中で「国」に出向したものの、地方甲無韻を続けています。この間、心に浮かんだ「よしなし事」を書き綴っていきます。ここに書いたことは、「すべてフィクション」で、実際の団体や人物とは一切関係がありません。

最近の記事

9 地方公務員なら、長いものに巻かれろ! 〜③物事の本質から目を逸らす人達〜

 先頭のページに戻る。  恐縮ですが、これはフィクションです。  この話も、二つ前の、「9 地方公務員なら、長いものに巻かれろ! 〜① 建前先行の悲劇〜」に近い話なので、またかぁと言われそうですが、まず 読んでみてください。 (1) コロナによるワークスタイルの変化  世の中、コロナなんて、どこかに行ったような静けさになりました。最近では、また、コロナがはやってきて、第五類移行以降、最大の流行となっているそうです。中には呼吸器症状を悪化させて大変な思いをされている方もい

    • 9 地方公務員なら、長いものに巻かれろ! 〜②無責任体制の悲劇〜

      先頭の記事に戻る。 毎回言いますが、これはフィクションです。  地方公務員は、長いものに巻かれた方が勝ち❗️の第二弾ですが、今回は、無責任体制の悲劇ということで、地方公務員では、偉い人は責任も重たいはずなのに、誰も責任を取らないという、パラドックスについてのお話です。  優秀な諸君は、もうそろそろ、こんな組織なら地方公務員になりたくないと思ってきませんか?  地方公務員になんて、早慶以上なら、いつでもなれます。だから、なる前に、よくよく考えてください。  本当に、こんなボ

      • 9 地方公務員なら、長いものに巻かれろ! 〜① 建前先行の悲劇〜

        先頭のページに戻る。  恐縮ですが、これはフィクションです。  地方公務員の世界で、必要な能力の一つは、長いものにはまかれるということです。これって、しなやかに生きていくためには、どこでも必要な能力かもしれませんが、地方公務員では特に必要なのではないかと思います。  具体的な例で申し上げたほうがわかりやすいかもしれませんので、七側県の例で申し上げます。  七側県では、かれこれ一昔前に、「文書管理システム」というシステムを導入しました。  お役所は、紙が基本です。鉛筆✏️

        • 8 職員の士気を高めるもの ~勘違いと劣等感がすべて~

          先頭の記事に戻る。 毎回言いますが、これはフィクションです。  地方公務員は、人のやりたくない仕事を、税という会費を住民の方から、強制的に集めて、やっていく、やりがいもない仕事をやる雑用係です。これについては、「1 地方公務員は、覚悟がいる ~会費とサービスの関係~」に書いた通りです。  それなのに、中には、大変な情熱を持って仕事をしている人もいます。主に、技術屋さんと呼ばれる、技術系専門職の方々ですが、一般的な事務職は、決められたことを決められた通り、言われたことを言わ

        9 地方公務員なら、長いものに巻かれろ! 〜③物事の本質から目を逸らす人達〜

          7 倒産しないことが最大の弱点 ~つぶれないことの功罪~

          先頭の記事に戻る。  何度も言いますが、これは、フィクションです。  「1 地方公務員は、覚悟がいる ~会費とサービスの関係~」でも書きましたが、地方公務員の本質は、みんながやりたくない仕事を、税という会費をもらって行う雑用係です。  みんなのやりたくない仕事だけど、必要な仕事です。だから、やり手がいなかったり、やるためのお金がなかったら、困ります。  ですから、地方公共団体は、倒産という概念がありません。「財政再建団体」という概念はありますが、これも、税などの自前の財源

          7 倒産しないことが最大の弱点 ~つぶれないことの功罪~

          6 会社自体が社長を選べない ~経営方針の転換が過激?~②

           先頭のページに戻る。  何回も言って、恐縮ですが、これはフィクションです。 (2) 政策(経営方針?)って何なのか。  地方公共団体の政策(と呼んでいるものがあれば)は、選挙で、首長が交代すると、これまでの首長が推進していた政策が、一瞬にして影をひそめて、新たなキーワードを持った政策に置き換わる。そんなことが起きます。  何度も言いますが、実際は、地方公共団体のやっていることは、誰が首長になっても、ほぼ変わらないので、実質的な影響はありません。  ですが、行政に詳しくな

          6 会社自体が社長を選べない ~経営方針の転換が過激?~②

          6 会社自体が社長を選べない ~経営方針の転換が過激?~①

          先頭のページに戻る。  くどいようですが、フィクションです。  前回は、あまり考えずに、ひたすら案件をこなしていく人が引き上げられていくとお話しました。ちょっと、サブタイトルと内容がミスマッチだったかもしれませんが、「何も考えずに、ひたすら作業をしていく」というところに、「盲従」という言葉を充てたかってのですが、少し無理があったかもしれません。  そして、今回が本当の盲従かもしれません。 (1) 首長とは何なのか。  「首長」って何?って思っている人も多いのではないでし

          6 会社自体が社長を選べない ~経営方針の転換が過激?~①

          5 論理的な思考力より必要なもの ~盲従する能力~ ②

          くどいようですが、これは、フィクションです。 先頭の記事に戻る。 (2) 自分と同じタイプを優秀と感じるので•・  前回の記事で、とにかく作業をこなすということが、地方公務員に必要な能力だと述べました。  また、そういうことに長けている「階層」の方々(「行進」以下の方々)が、大半を占めるコミュニティであることも述べました。  その結果、何が起こるかというと、同じことを両面からとらえた形になりますが、以下のようになります。 ①論理的な背景の説明が後回しになる  仕事をすると

          5 論理的な思考力より必要なもの ~盲従する能力~ ②

          5 論理的な思考力より必要なもの ~盲従する能力~ ①

          しつこいですが、これは、フィクションです。 先頭の記事に戻る。  地方公務員に、必要なことは、何でしょうか。  前回の「4 地方公務員の知的レベル感 ~「行進」以下が大勢を占める~」の中でも、少し触れましたが、それは、論理的思考力です。会費として雑用係がいただいている税金の使途について、今の使い方が最も合理的だということを、常に説明する責任を負っているからです。「論理的には」、きちんと、「論理的に説明できる能力」、これが一番大切です。  しかし、一つ、絶対に無視できない現

          5 論理的な思考力より必要なもの ~盲従する能力~ ①

          4 地方公務員の知的レベル感 ~「行進」以下が大勢を占める~

          先頭の記事に戻る。  これは、あくまで、フィクションです。その点を十分、ご理解ください。  この項目は、少し、『学歴厨』になるかもしれませんので、読むと不愉快になる方もいるかもしれません。ですから、もし、飛ばしたいという方がいれば、一旦、先頭の記事に戻って、別の記事に飛んでください。 先頭の記事に戻る。  とはいうものの、私もしがない私立大学出身ですので、東大とか、京大とかの方と違って、偉そうなことは言えません。しかし、この私にさえ、ついて行けないなぁと思われることが

          4 地方公務員の知的レベル感 ~「行進」以下が大勢を占める~

          3 七側県の特殊な事情 ~政令指定都市と県の関係~ ②”ひも”という立場

          先頭の記事に戻る。 飽きたと思いますが、これはフィクションです。 (2) 七側県の限りなく”ひも”に近い立場 ①”ひも”という立場の確認  七側県も政令指定都市をいくつか抱えています。「(1) 都道府県と政令指定都市をめぐる課題」で述べたように、七側県が政令指定都市域で行っている事務は、一部を除き、ほとんどありません。  しかしながら、七側県の主要な財源である税収の過半を政令指定都市域の企業等に頼っています。  つまり、七側県は、金のあがりは、ほとんどが政令指定都市。だけ

          3 七側県の特殊な事情 ~政令指定都市と県の関係~ ②”ひも”という立場

          3 七側県の特殊な事情 ~政令指定都市と県の関係~ ①権限と税源

          先頭の記事に戻る。 しつこいようで恐縮ですが、これは、フィクションです。 (1) 都道府県と政令指定都市をめぐる課題 ①政令指定都市たらしめているもの  政令指定都市を、政令指定都市たらしめているのは、主に「事務配分の特例」です。  「事務配分の特例」とは、規模が大きな市は、都道府県がやっている広域的な仕事、すなわち、広域のエリア出ないと一定の行政需要が生まれない仕事を、都道府県に代わって特別にやっていいですよ、という制度です。  これは、地方自治法で「大都市制度」と呼ば

          3 七側県の特殊な事情 ~政令指定都市と県の関係~ ①権限と税源

          2 「都道府県」という立場 ~実体のない幽霊のような存在とは?~ ③都道府県の職員

          先頭の記事に戻る。  これは、しつこいようですが、フィクションです。七側県に奉職した地方公務員が心に浮かぶよしなしごとを書いているだけです。  さて、これまで、①国家公務員とは、②市町村の職員とは、を見てきました。いよいよ本命の③都道府県の職員とは、に迫りたいと思います。  都道府県は、「実態のない幽霊のような存在」と書きました。なぜなのでしょう。 皆さんの実感としては、どうでしょうか?  「国は、どんな仕事をしていますか?」と聞かれて、大体の人は、首相が海外で交渉し

          2 「都道府県」という立場 ~実体のない幽霊のような存在とは?~ ③都道府県の職員

          2 「都道府県」という立場 ~実体のない幽霊のような存在とは?~②市町村の職員とは。

          先頭のページに戻る。  毎回、言いますが、これはフィクションです。  前回は、国家公務員について、お話をしましたが、次に、市町村のお話をします。  私自身は、市町村で働いたことはないです。七側県で仕事をしている中で、市町村の方ともお話したり、市町村の人のお仕事の仕方を見てきて、感じるところを書いていきます。  (1) 住民に悲劇的に近い  市町村のお仕事は、まさに、住民の皆様に直結するお仕事です。「公の仕事で知っているものは?」という問いの答えは、その9割が市町村の仕事

          2 「都道府県」という立場 ~実体のない幽霊のような存在とは?~②市町村の職員とは。

          2 「都道府県」という立場 ~実体のない幽霊のような存在とは?~①国家公務員とは。

           先頭の記事に戻る。  毎回、言いますが、これはフィクションです。  前回は、そもそも地方公務員は、みんなのやりたがらない仕事を、会費をもらってやっている雑用係なので、仕事は面白くないし、やりがいなんて何にもないし、そう言った意味で、覚悟が必要ということを説明しました。  今回は、その中でも、都道府県は、さらに、覚悟が必要というお話をしていきます。 (1)国家公務員とは何か。  国とは何かというお話ですが、まず、公務員の本質としては、地方公務員と全く変わりません。人がや

          2 「都道府県」という立場 ~実体のない幽霊のような存在とは?~①国家公務員とは。

          1 地方公務員は、覚悟がいる ~会費とサービスの関係~

          先頭の記事に戻る。 毎回言いますが、これはフィクションです。 (1) 地方公共団体の本質  地方公務員とは、どのような職業なのか。その本質を探る前に、地方公務員が属する組織である「地方公共団体」について、考えてみたいと思います。  皆さんは、都道府県や市町村の行っている仕事と日常生活の中で、どの程度関わりを持っているでしょうか。  私自身が、日常生活で「地方公共団体」と明示的に関わる場面は、ほとんどありません。住民票が必要な時や、パスポートを取りに行く時、児童手当をもらう

          1 地方公務員は、覚悟がいる ~会費とサービスの関係~