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9 地方公務員なら、長いものに巻かれろ! 〜②無責任体制の悲劇〜

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毎回言いますが、これはフィクションです。

 地方公務員は、長いものに巻かれた方が勝ち❗️の第二弾ですが、今回は、無責任体制の悲劇ということで、地方公務員では、偉い人は責任も重たいはずなのに、誰も責任を取らないという、パラドックスについてのお話です。
 
優秀な諸君は、もうそろそろ、こんな組織なら地方公務員になりたくないと思ってきませんか?
 地方公務員になんて、早慶以上なら、いつでもなれます。だから、なる前に、よくよく考えてください。
 本当に、こんなボロボロの組織で働くことに意義があるのか、ということを・・・。

 
偉い人は誰も責任を取らないという話も、七側県の例で、お話を進めていきます。
 昔々、七側県内に、愛町という町がありました。この町の地域振興のために、「癒しの街」という施設を、七側県が主導で誘致をしました。
 紆余曲折あって、七側県が法人を設立しOBを天下りさせて、運営をしてきました。県のOBがTOPですので、当然、殿様商売で補助金頼み。しかし、県が徐々に補助金を切り下げたお陰で、経営は苦しくなり、とどめは、コロナ禍で、資金ショートの危機を迎えました。
 これまで、愛町のためとは言え、七側県主導でいろいろ回してきましたが、ついに、県が法人を解散して閉鎖することになりました。
 ここから、自分のことしか考えない、自分さえよければいいという、七側県の職員の無責任体制の物語がはじまります
 この法人の解散と施設の閉鎖を、愛町に何も知らせず、県議会で発表してしまいます。七側県は、仁義も切れない、礼節を知らない人たちの集まりですよね。愛町では、寝耳に水で、町議会は大騒ぎ❗️愛町の怒りは冷めやらぬものの、県を敵に回しては、その後の跡地利用等でも支障が生じるために、大人の対応をします。市町村は辛いですね。
 県は施設と一部の県有地を誰かに売却すればそれで終わりなので、施設の後継の利用者探しにも、あまり身が入りません。地べたは愛町にあるので、愛町は真剣そのものです。ことここに至っては、県は全然他人事です。
 愛町は、結局、人工スケート場を誘致しました。今まであった施設や県有地を県は売却することになります。ここもいろいろあって、人工スケート場は土地や施設を買いきれないので、やむを得ず、町で買い取ることにしました。そして、有償で、人工スケート場会社に貸すことにしたのです。七側県で検討の結果、売却先が地元の市町なので、減免できるかどうか検討し、その結果を売却の担当の「美人局」局長が愛町町長に伝えにいきました。
 そうしたら、「美人局」局長は、愛町町長から、この施設がダメになったのは、県の天下りのOBの下、ろくな経営努力もせずにいたからだ。町は買いたくて買うわけじゃない。県の尻拭いをさせられている。だから、今後、何か補助をしてほしいという趣旨の要望を受けました。
 その要望を受けた、「美人局」局長は、財政担当課も所管していて、予算を組む総責任者です。その局長がしたことは、何か。愛町には何も答えず、所管部局に伝えておしまい。愛町からこんなこと言われちゃったから、よろしくねと
 って、お前が県の責任者として行って、言われてきたことなんじゃないのか、「美人局」局長。それなのに、愛町には何も答えず、所管部局に担当者を通じて、電話で伝えさせただけで、あとは放りっぱなしって、どんだけ愛町を馬鹿にしてんの?こんなやつが、七側県の最高責任者なのだよ。
 さらに、変な組織の真骨頂を発揮するのは、伝えられた施設の担当部局の方も、売却すれば終わりと思っているので、「ああそうですか。」と言って、何もする気配がない。つまり、地方公共団体の長が、過去の経緯を踏まえて、県に要望したことをそのまま放りっぱなしという、組織として全く無責任な体制で、これでは、愛町町長の気持ちが報われないでしょ。
 結論としては、こうした無責任体制を見るに見かねた別の所属が仕方がないので、全然別の補助金でできる限り考慮しますって、回答したのである。
 さらに最悪なことに、本来は法人を解散して落とし前を自分でつけなければ行けないはずの施設の担当局の「刈屋原発」部長が、自分は何にもしないことを棚に上げて、その補助金を使うなら、自分も応援するから、なんて、大変おめでたいことを平気で、町に言うなんて、どんなに頭が沸いちゃってる奴らなんだろうって感じですよね。
 こうして、背負い込むと厄介なことは、極力関わらないという、無責任で、自分が仕事をしないことを棚にあげて、人の尻馬に乗っかる人たちが、偉くなる組織です。
 どうですか。無責任でいい、こんな素晴らしい組織で働いて見たいと思いませんか?
 
次回は、「物事の本質を見ない」、とっても素敵な組織であることについて、お話しします。
 
 

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