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最近バズってる営業DXってなに?

最近YoutubeやSNS等でも多くCMが流れている、営業DXやSales Techについて今回は取り上げます。なぜ必要とされているのか、また実際にはどのようなことを指しているのかを説明していこうと思います。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?

まず営業DXの前に「DX(デジタルトランスフォーメーション)」についての定義を確認しようと思います。
経産省の「デジタルガバナンス・コード」(旧「DX推進ガイドライン」)において、以下のように定義されています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」

デジタルガバナンス・コード2.0

なにやら、とても高尚な感じがしますね・・・
ただ、一般企業でこの「DX」という言葉が含まれる取り組みやプロジェクトがあった際には、概ね「IT化」や「デジタル化」と同義で捉えて良いと個人的に思っています。
デジタル技術を用いて今までのプロセスをIT/デジタル化して顧客・自社プロセスを効率化・価値拡大を図るという感じですね。
色々な企業が「DX!」と謳っていますが、売るためのバズワードとして使っているという感覚です。
とはいえ、市民権をだいぶ得て一般化してきている「DX」というワードは引き続き用いたうえで、「営業DX」について考えていきます。

営業DXとは?

営業DXを考える際に、大きく以下2観点で捉えることができます。
①セールス・イネーブルメント(Sales Enablement)
②セールス・アクセラレーション(Sales Accelaration)

セールス・イネーブルメント(Sales Enablement)とは

セールスフォース・ジャパンで本部長もされていた山下貴宏氏の著書『セールス・イネーブルメント 世界最先端の営業組織の作り方』では以下のように定義されています。

セールスイネーブルメントとは「成果を出す営業パーソンを輩出し続ける人材育成の仕組み」である

『セールス・イネーブルメント 世界最先端の営業組織の作り方』より

つまり、売れる営業を育成するための仕組みのことです。

セールス・アクセラレーション(Sales Acceleration)

こちらは明確に定義されているリソースは今のところありませんが、営業プロセス等を可視化・標準化等することによって効率的な営業活動を行いより大きい成果に結びつけるということを指して使用しています。
(可視化して、分析的にセールス活動をしたり、複数人で同一情報をシェアすることで別事業間等でコラボレーションを促進していったりするような活動をイメージしていただければと思います)

なぜイネーブルメントやアクセラレーションが必要とされているのか?

これらについては、基本的に営業生産性の改善が課題として顕在化してきたということが大きな要因となっていると思います。

生産性については簡単に示すと以下のような式になる。
生産性=業績/総労働時間(人員×稼働時間)

上記方程式において、総労働時間については以下図に示されるように、労働人口減少を背景とした人員不足や残業時間減少を要因に減少傾向にあります。

生産性向上が必要となる構造

一方で分子となる業績(売上等)については、企業活動においてはイーブンもしくはプラスを求められるのが一般的ではあります。
いままでより少ない時間いままで同等/いままで以上の業績を求められる構造となるので、分母が増やせない状況でいかに効率的に業績をあげられるようにするかが、企業における今後のセールスのポイントとなってきます。

より一人ひとりが生み出す価値/成果を上げることが必要(=アクセラレーション)となり、
人員の流動性が増すことから、早期に戦力化して成果を生み出す人員に含める(イネーブルメント)が急務であるということです。

今後の投稿

今回は最近よく耳にする「営業DX」についての触りを記載しました。
次回以降数回に分けて、「いかにセールス・イネーブルメント/アクセラレーションを実現していくか」について解説していこうと思います。

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