小説 縁 開眼
大学は無返済の奨学金が貰えることになった。高校の成績がよく入試の成績がかなりよかったからだ。寄宿舎生活の個室で勉強に集中できたからだろう。
母も喜んでいた。SNSで知り合ってオリエンテーションで友達も出来た。ただ一つ問題なのは、近くの人の未来がなんとなく見えてしまうことだ。
母にそのことを言うと、気軽に人に話してはダメよと注意された。
寄宿舎生活していた時に、なんとなくこの子、ケガするよねって思ったら体育の授業で転んで骨折して驚いたことがある。黙っていたがそれ一回の事なので気にはしなかった。
高校を卒業すると、近くの人に何が起きるのかなんとなく見えて当たるとが多くなったのだ。ちょっと怖い。
地元で買い物をしていたら栞ちゃんに会った。かなり大人になって綺麗になっていた。なんか光って見える。
栞ちゃんは笑顔で「あー!みどりちゃん、元気だった?みんな心配してたんだよ」と話しかけてきた。
そんなにみんなと仲良かったかなと思ったけど、突然、不登校になってみんな何が何だかよくわからなくて悪いことしたかなってみんなで話し合っていたとか。こんなに心配されているとは思わなかった。「ごめん」
別れた後、なんとなく栞ちゃんが事件に巻き込まれそうな気がしてきて胸騒ぎが凄かった。
封印 に続く
序章→中学で→フリースクール→高校生活→開眼→封印
全6話
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