小説 となりのひきこもり1
ひきこもりはいろんな事情でひきこもっているのは知っている。広い意味では私もひきこもりだ。人のことは言えない。周りから見れば私は昼間家にいて適当に暮らしている人間なのだろう。規則正しく健康に気をつけて暮らしているなど周囲には言えない。お前なんかが長生きしてどうするんだということを言われそうである。かかりつけ医は血液検査で異常がないことを怪訝に思っているらしく健康診断の結果を言うときに物凄く不機嫌な顔になる。
私はマンション暮らしだ。隣に30代の息子がいるのは知っている。平日昼