塗装屋の兵たちNO10
横浜に戻ってきてから
Nオイリオの工場にある工場の壁塗装の仕事する為に現場へ入った。
船で大豆などを運んできて下ろして工場で油にする為に色々と潜り抜ける。
その大きな工場の温度計は上にいけばいく程高く35度近くある。
24時間動き続ける機械類などから出るほこりやカス、ネズミや見た事のない
生き物が生息している。
汚れた万年壁を白く塗装して綺麗にする。工場内は機械が動いていて機械音が凄く熱さとの闘いになりますね。
組まれた足場に乗り塗装していく訳ですが永遠の約一年の仕事に感謝して働いていた。
担当の管理Oさんはもの静かで優しく
5名程で塗装作業にあたる。
塗装屋としてはやる事は同じく壁を白く塗装していく訳ですが、大豆の油のほこりみたいな物を取り除きクラックひび割れをパテ処理する。同じく天井も塗装する為、ローリングタワーを使用して高い所を塗る訳です。
老舗なここの塗装屋の社員のWさんが頭として作業していた。
何故か私共と仲悪く一緒に仕事していても楽しくないしやりづらさを感じる。
仕事中50mmのガムテープを上にいる仲間に投げたところ、思わずWさんの頭にヒットしたんだ。ヘルメット被ったWさんは「痛ぇ」とうずくまり、もう仕事が出来ないぐらいの反応だった。
何やってんだ、このオッさんと思いながら「大丈夫?」と聞くと「痛えんだよ」一応ごめんなさい。すると仕事にならないと事務所に戻っていった。
馬鹿げた話である。ガムテープ頭に当たり痛くて仕事が出来ない、保険狙いも
阿保すぎて何ともならないだろう。
管理のOさんも頭が痛いだろう、このWさんは役者にもなれず誰にも相手にされない可哀想な人である。
三か月程作業して高所塗装作業していると下に5〜6人の変なのがNオイリオの制服を着て私共を見上げている。
似合わない制服を着て何の用事だろうと様子を見ていると同僚のDがこそこそとしている。色々と機械の間や隙間に
何かを隠すような動きに、ああ、シャブ隠すのか、とピンときたんだ。私は知らないふりして仕事をしていた。
すると私に「管理のOさんいるか?」
下から叫ぶので事務所にいますよ、
と返事すると「わかったー」と向こうへ行った。するとDが消えていた。
初めから匂っていたので驚きは無かったが、現場に持ってくるな、という話である。それ以降少々おとなしくなったDだが50になるに色々と遊んでいて
面倒な仕事はしないDは暫く仕事して
辞めて稼業を手伝っている。
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