王道だけど技あり【成城アルプス】@成城学園前
成城にある、1965年創業の洋菓子店【成城アルプス(SEIJO ALPES)】。
1階はショーケースが並ぶ販売エリアで2階がサロンとなっている。
カフェ利用の場合、1階でケーキを先に注文し、2階へと上がる。
サロンは成城マダムたちが談笑している姿が目に浮かぶ、シックで落ち着いた雰囲気。
器はリチャードジノリで統一。
ケーキセットは200円引きとなる
Le Koicha(ル・コイチャ):497円
愛知県西尾の抹茶を使ったこちらのケーキ、見た目に惹かれ注文したのだが、想像以上のおいしさにテンション上がる。
ホイップクリームの下にはなめらかな抹茶のムースと、しっとりとした抹茶のスポンジ生地。ムースとスポンジの間には遠目にはチョコレートに見えたものの、つぶあんが挟まれている。
抹茶ムースはパッと華やかに抹茶の香りが広がる一方、スポンジはほろほろと崩れるのだが、しっとりとして、口の中でシュワっと溶けるかのよう。
残り香が後から追いかけてきて、色だけではなくこちらもしっかりと抹茶の存在感をアピール。
四層がバラバラな食感なのに口の中で一体化。なにげにつぶあんがいい仕事をしていて、和洋折衷なケーキとなっている。
甘さ控えめではあるが、抹茶、抹茶と前面に出すぎず、時間差で広がりが出てくる。
足し算ではなく引き算なのか掛け算なのか、とにかく計算されている感ありで、コレ、ちょっと感動。
モンブラン:486円
【成城アルプス】の看板商品の一つ、モンブラン。
黄色い栗のペーストはどこか懐かしい、昭和感漂うモンブラン。
しかし、ヒトクチ食べて驚いた!?
スポンジ生地の印象はさほどなく、間に隠れていたカスタードクリーム効果か、まるでプリンを食べているかのよう。
「まるでプリンのよう」とは記したが、栗の香りは高く、中心部に一粒、栗の甘露煮が入っており、これまた栗の香りが高く、間違いなくモンブランではある。
ちょっと昭和っぽいケーキだと侮っていたが、技ありモンブランであった。
Muscat(ミュスカ):551円
長野県産のシャインマスカットを使ったのこちらのタルト。シャインマスカットの花びらに赤いクコの実を散りばめるところがニクイ。
バターの香り広がるタルト生地は外側サクサクで、中がしっとり。
甘さはしっかりと感じるのだがシャインマスカットの爽やかさと、乾燥させたクコの実がキュンキュンに酸味が効いていて、甘ったるさを感じさせず、香りよく、後味もよい。ちなみにシャインマスカットはそれ単体も十分甘くてうまい。
紅茶(オリジナルブレンド):726円
渋みもある味わいなので、濃厚な味わいのケーキによく合う。
ミルクティにしてもよさそうだ。
カフェオレ:726円
コーヒと別に温かいミルクが添えられる。
コーヒー自体はかなりビター。
故に、ミルクがあう。
舌の肥えた方々を満足させているだけのことはあるというか、見た目華やかなケーキがある一方、昔ながらのケーキも残っていて、それらは揺るぎない王道ということなのか、まったくもって時代遅れ感がない。どれも非常においしいケーキであった。
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