[豆知識] LOBA ROMANA : ロバ・ロマーナ

アルゼンチンのパレルモ地区　Jardin Botanico(ブエノスアイレス植物園）にあるLoba Romana「ロバ・ロマーナ」は、イタリア語では Lupa Capitolina 「カピトリーノの狼 」と言い、ローマ建国の伝説の一場面を描いたブロンズ彫刻です。双子のロムルスとレムスに乳を飲ませている狼だそうです。

ロムルスとレムスとは、古代ローマ建国にかかわったとされる双子の兄弟である。伝説によると、当時ローマ南東の国を治めていた双子の祖父であるヌミトール王が弟のアムリウスに倒された時、姪（めい）にあたる巫女(みこ)が、軍神マルスによって産んだ双子をテベレ川に投げ込むように命じました。しかし双子は雌狼に拾われ、その乳で育てられました。その後、羊飼いファウストゥルスが彼らを見つけ、育てました。その後双子は王に復讐（ふくしゅう）し、現在のローマの地にそれぞれ新たに国を作りました。しかし二人の間にも争いが起こり、結局、兄ロムルスが弟レムスを討ち、紀元前753年、ローマを建国しました。
ローマという名は、ロムルスに由来しているといいます。

「カピトリーノの狼」については議論の余地があるようですが、ロムルスとレムスに乳を与える狼のイメージは、古代からローマのシンボルであり、古代神話の最も有名なものの一つです。この彫刻は、1471年以来、イタリア、ローマのカンピドリオ広場(古代カピトリーノの丘) のパラッツォデイ コンセルヴァトリに収容されており、多くのレプリカが世界中のさまざまな場所にあるそうです。