ディアファミリー

2024/6/30 TOHOシネマズ 流山おおたかの森
評価 4.5

心臓が悪い娘さんのために、医療知識0のところからお父さんが頑張って人工心臓を作ろうとする話。これが実話ベースの話なんだから凄い。

正直、めちゃくちゃ泣いちゃった。劇中で2、3回は泣いたかも。
僕は大泉くんファンで色々作品を観てきたが、ディアファミリーが1番良かった。
大泉くんのどこか昭和チックで親近感があるというか、観てて暖かい気持ちになる演技が好きだ。トワイライトささらやとかね。声がいいんだと思うな。あと、表情も。

少々演出が過剰だったり、言い回しが演技っぽい(役者さんの演技は上手。単純に台本の問題かな)ところがあって、御涙頂戴感が無かったとは言い切れない。これに過剰に拒否反応を起こす人は少し冷めてしまうかも。以前の僕がそうだったから、気持ちは分かる。

だけど、最近の僕の涙腺はぶっ壊れているので、家族愛&病気ものはどうしても泣いてしまう。

映画ファンなら1番姿を観ていはずなのに、実は福本莉子さんの演技はなんやかんや初めてみた。儚げな演技がとても良かった。私の命はもう大丈夫って肩を叩くシーンでもう大号泣だった。
このセリフは予告でも使われていたけど、本編を通してみると最高に良いシーンだった。大泉くんの泣き演技も素晴らしかった。あれされたら、演技じゃなくても泣いちゃいそう。

あと、菅野美穂さんの娘とお父さんの夢になんで自分もいないんだ。私も入れてよってシーンもめちゃくちゃ良かった。というか筒井家が全員素敵に描かれていて、よしみちゃんの日記を読むシーンでそれぞれにフォーカスを当てられるシーンでも泣いちゃった。

光石さん演じる教授が凄い嫌なやつなんだけど、世の中の大半はこういう人間なんだと思う。権威には逆らえない人が多い。自分の保身のためにリスクのあることはなるべくしない、けれど犯罪を犯すわけでもない。理想には遠いけど、間違ってもない。間違いを犯さない綱渡りができる人だから偉くもなるんだろうし。

それでも、リスクを恐れず前向きにチャレンジを続ける人が世界を変えていくんだろう。劇中でも何度も出てきた、それで次はどうするの?というセリフ。あれがいいんだよなぁ。

権威のためとかビジネスのためとかそんなの関係なく、人が誰かのために、何かのために頑張る姿っていうのは最高にかっこいい。綺麗事なんだろうけど、泥臭く一生懸命に働く姿が1番美しいと思う。

そんなことを感じた映画だった。
家族愛もそうだけど、お仕事頑張るぞって気持ちになる素敵な映画だった。

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