介護や育児という、誰かのお世話で自分が潰れないために
① はじめに
私は子供もいないし、親も健康で介護をしているわけでもない。ただの夫と二人暮らしの30代の会社員だ。
つまり、「育児」も「介護」も
日常にない生活を送っている人間だ。
そうは言いながらも私は育児にも介護にも関心を寄せていた人間だと思う。実際に友達の双子育児を手伝いに行ったこともある。
しかし、数時間ではなく、
24時間これに従事したことはない。
想像と実体験はかなり異なることを
ここ最近、経験した。
それがここ数日、noteに書いている
ペットのシマリスの闘病の世話だ。
今日はその体験から、
「日常に誰かの世話がある暮らし」
がどのように大変であるのか、それを経験したことがない人にもわかるように会社生活に例えながら話したいと思う。
また、これに従事したときに
自分が潰れないように
どんなストレス発散や
予防をすべきかも話したいと思う。
② 前置き:よく言う「主婦は休みがない」
世の中の主婦の方がよく言う言葉に
「主婦は休みがない。土日も家事が」
という言葉がある。
これに対してネット上で反論を唱える人もいる。私は遠巻きにこの言い争いを見ていて、「どっちの言い分もわかる」という感じだった。
正確に言えば「主婦は休みがない」だけでは伝わりにくい、反論を受けやすいと思っていた。
主婦の働き方というのは
よく反論を唱える会社員と逆で
「フリーランス」に近いのだ。
どっちも大変さはあるので言い合っている場合じゃないと思っていた。
したがって、本日の主題はみんなそれぞれ大変という前提で、それでも
「人の世話」がなぜ疲れるのか
実体験を踏まえて
考察してみたいと思う。
③ 実体験:高齢シマリスのお世話
健康児だったうちのシマリスちゃんが、今まで通りの生活ができなくなったのはちょうど今から10日前だった。
元気に動き回る生活から一変、
寝るが基本で数時間に一度起きて、
這って寝床から出てきて
水を飲んで食べる、
という生活に変わった。
栄養を与えるために私と夫は必死に彼女の食事の世話をした。
今までの何倍も手間暇かけて
食べ物を用意し、数時間おきに
冷蔵庫から出して
新鮮なものと取り替えた。
在宅勤務も週2でできたので、活用した。寝る前も、早朝起きても、面倒を見た。
幸いだったのは、その甲斐もあって
少しずつ元気になってきたことだ。
しかし私はいま、
正直にいうと疲れている
と感じている。
数日前の夜に職場の先輩たちと女子会をしてきて少しリフレッシュをした。
しかし2日でその多福感はぶっとぶ。
そのぐらい再び疲れが溜まっている。
④ 考察:誰かの世話が疲れる理由
夫も日中、ペットカメラを見張って
シマリスちゃんの様子を観察して
心配してくれている。
これがポイントだ。
介護・育児の大変なところは「心配」
がまずある。
しかもその心配は、
大切な家族の「生命」に関わる。
私も仕事で心配なことはある。
お客さん、取引先、上司など
いろんな人への気がかりや心配。
でもそれは自分のプライドや
仕事の成功といったことであり
極論言うと、
会社の仕事は失敗しても死にはしない
でも大切な家族の「命」を
預かっていると、
当然ながら「強い責任」がある。
これは今書いていて思ったけど、保育士や学校の先生、介護士などのご職業の方が心を病む事案が多い理由は、ここにもあると思う。
生命が関わる仕事は「最後の砦」的な責任が伴うのだ。
私自身もよく思うのが
怪我していないかな、
どこか苦しくないかな、
などなど。
もっと汚い言い方をすれば
自分が面倒を見るのを
わずかにサボったせいで
何か生命や身体に危機があったら
どうしよう。
そんな自分への言い訳のために
一生懸命になっている側面も
否定はできない。
もちろん、
彼女を愛していて、守りたくて、
一生懸命なのが一番だが
このブラックな気持ちも
あえて表に出しておきたい。
⑤ 考察:常時接続がもたらす疲れ
もう一つ感じたのは、介護や育児という人の世話が「休みがない」と感じて特に疲れるのは「常時接続」環境だからだ。
コロナ禍でリモートワークが普及し始めたころ、取引先と「どうやって仕事とプライベートを切り替えている?」という話になった。
○会社のパソコンは終業後にカバンにしまう
○白いシャツを着て働く
そんな意見交換をした。
つまり、
会社員の仕事は強制シャットダウンが可能
なのだ。
しかし、育児と介護は強制シャットダウンが難しい。
これは私も今すごく感じているのだが、寝るまでずっと数時間おきに気にかけてご飯を変えてあげている。
すると、夜に寝ている間もあまり疲れがとれない。
実際に昨夜寝る前に夫に「明日は寝たい。朝ごはん当番を変わって」とお願いをしていた。
だから今朝は
早く起きる必要はなかった。
しかし、明け方にぼんやりと
起きなくてはと思った。
やっぱり気になるのだ。
理由はさっき言った
「生命に関わる」からだ。
子供の世話をしているお母さんは
常に愛する我が子が気になる。
介護をしている人も
認知症の祖母が
とんでもないことを
しだすかもしれないなど
いろいろ気になるだろう。
日常生活の中にある「人の世話」は
会社の仕事のように切り離すのが
とても難しく、だから人々は疲弊するのだ。
⑥ おわりに:お世話で大事な気持ちの切り替え
私は自分が誰かの世話を
つきっきりで24時間やってみて
身に染みて「誰かの世話」が
大変であることを感じた。
とは言え、私が最後に言いたいのは
「気持ちの切り替え」は大事だということだ。
常時、責任感を持って心配をすることも、常時、その対象と自分が接続されることも、
どっちも自分の心を疲弊させる。
例え、その対象を愛していてもだ。
これは私自身が過去に仕事でうつ病を患ったことがあるから思う。
疲れたときに「疲れた」と
正直に自分の気持ちを認めること。
これは非常に大事なことだ。
みんな当たり前にやっている、
自分は甘えている、
そんなふうに他人と
比べてはいけない。
自分の本音を認めて、自分を慰め、励まし、ご機嫌をとって、パワーをチャージする。
これをしないと、共倒れになってしまう。
どうすればいいかというと、やはり「強制シャットダウン」という時間を30分でもいいから作ること。
ということで、わたしはこれを
ずっとカフェで書いていた。
家にいるとやはり気になるからだ。
カフェに入るまでは足取りがおもく、寝たのにずっと眠い、疲れたと
心の中で言いながら、ここにきた。
家族や他の人との協力も大事
私は夫に「私が家にいる日は安心して」「その代わり私が会社に行く日は少し気にかけてあげて」と言っている。二人で、交代交代でやることも大事だ。
あぁ本当、世のお母さんたちが
「ワンオペなの」という言葉の
重さがわかる…。
他にも私は音楽をイヤホンで聴いて
気持ちの切り替えをするようにしている。
音楽は、自分の過去を思い出させる。独身で身軽だった時の気持ちに
一気にタイムスリップができる。
単純に、シンガーの癒しの効果もある。
音楽で日常から別世界へ行く
には非常にいいと思う。
ちなみ今日の私は
B’z 、髭男などを聴いていた。
誰かの世話は大事なことだ。
愛するものなら、なおさらだ。
でも同じぐらい、自分のことも大事にする。
これが誰かの世話をする上で
最も大事なことだ。
今誰かの世話をしている人も、
これからするかもしれない、
そこのあなたも。
ぜひ心に刻んてほしい。
追記:その後の私
❤️Joe妻のSNS情報❤️
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